今シーズン最後の山スキー、鹿島槍 剣岳

メンバー:小松 岡安 金井 村上

日程:2001年5月17日(木)−18日(金)


 最後の山スキーを何処にしようか。今シーズン一度も一緒に登らなかった、岡安さんと何処か行こうかと言うことになり、小松さん、金井さんも参加して、鹿島槍に行くことにしました。
 遠方からやって来る私としては、もう一つ何処かにと思い、以前から約束していた土屋君との剣岳の計画を続けてすることに。二つとも好天に恵まれ、山頂に立つことができましたし、滑りも楽しみました。

17日(木曜日)
 快晴。大町駅集合、タクシーで扇沢ターミナルヘ、剣岳用の装備をコインロッカーに預け、今回初めてのコース、扇沢に向う。
 沢の出合い、左岸に有る爺ガ岳の登山道から入るが、木がうるさいので、たぶん堰堤工事用と思われる右岸の道に変更して、しばらく登ると川は雪の下になる。堰堤を越えるため左岸に渡ったりしながら、広い河原を登って行くと、正面に稜線に真直ぐのびるルンゼ状の沢が見えてきたが、既に小滝が出ており、登路を北東の爺ガ岳南峰に続く尾根の西斜面に取りついた。
 傾斜も有り、木もうるさい斜面を2時間ばかり我慢して登ると広い斜面に。このまま登ると雪のないガレ場の尾根になってしまうので、扇沢右俣の方に長くトラバースして、途中お昼。それから種池小屋の有る稜線に続く広い斜面を登る。
 稜線に上がると、立山連峰、剣、毛勝山と続くパロラマが疲れを忘れさせてくれる。 爺ガ岳から先、今年は稜線に雪は無く、夏道をスキーを背負って冷池小屋まで歩き、ちょっとしたアルバイトになった。
 冷池小屋の人はとても感じ良く、各自ビールロング缶1本づつのサービス(6月まで)、夜寒いからと湯たんぽを入れてくれた。 小屋の人は、小屋に近い赤岩尾根(夏道ルート)の南側の西沢がスキーのルートだと教えてくれる。確かに小屋に入る前、上からのぞいた時そんな感じがしたが、しかし登りは楽そうだが、下るには少し単調そう、扇沢の方が下るには面白そうだ。

18日(金曜日)
 快晴。雪が緩むまでまって出発。スケッチをしたい小松さんと分かれ、三人で鹿島槍に向う。稜線に雪が余り無いので、スキーを持って行くのは私だけ。布引山を過ぎ2時間ぐらいで鹿島槍南峰に到着。しばし景色に見とれ、岡安さんと、やっぱり北アルプスがいちばんだねえ……。
 30分ほどして、戻る二人と分かれ、記念に山頂より黒部側の雪の斜面を滑り降りる。標高にして350m位滑って布引山の方にトラバース。200m位汗をかきかき登
り返して稜線に出た。
 小屋に戻り、あずけた荷物をつめ直し小屋の人に見送られ、爺ガ岳に向う。 爺ガ岳南峰で小松さんと合流。スキーをつけて下りにかかる。30度位の斜面が気持ちよく続くが、そのまま下ると、扇沢右俣から途中、滝の出ている沢に入ってしまうので(雪の有る時はこのまま滑り降りられると思うが、下部は40度を越える所も出るみたい)登ってきたコースにトラバース、最初に取り付いた斜面の上部に出る。ここは30度〜40度位の斜面。
 50m位降りるとダヶカンバの林に入るところで、メンバーどうしの接触で滑落が起きたが幸い大事にならなかった。滑り慣れたメンバーだが、ちょっとしたタイミングで起きたよう。急斜面で気持ちが下に行っているからか、各自左右の動きが見えなくて起きたようで、よく有る事なので気をつけなければ。
 林の中に入ると、木が濃くなって滑りずらくなってしまう。我慢してそこを抜ければ良かったのだが、隣の小沢が滑れやすそうに見え、先の事もあまり考えず入ってしまう。案の定、沢は細くなり水が出ていたのでロープのお世話になってしまった。
 堰堤の有るとこまで汚れた雪の上を下る。昨日登ったばかりの堰堤の斜面に大きな穴が空いて、水がザーザー流れていた。
 
 今回は雪が少なく、滑りでは少し苦労し多所も有りましたが、雪が有ればアプローチが短く楽しいコースだと思います。ただ上よりも下に行くほど傾斜がます所が有るので注意が必要、針の木よりも少し難しい。爺ガ岳までなら日帰りコースです。
(村上記)