針ノ木岳 マヤクボ沢報告(初心者による個人山行)

日程:2004年5月22日(土)
メンバー:宮本(L)、小久保(SL)、田中(記)

21日(金)
22時に大宮駅西口に集合。小久保車で川越I.C.から関越道、上信越道を通り、佐久I.C.を経て深夜2時半に扇沢駐車場着。車中とテントに分かれて睡眠。

22日(土)
6時起床。天気は予想に反して曇り。
7:45出発。扇沢から雪は少ないので板は担いで夏道ではなく沢沿いを歩く。1542m付近で右岸に渡り、大沢小屋を越え、1752m付近までそのまま進む。1752m付近でシール装着9:00。他にも多くのグループが登っているが、ほとんどそのまま板を担いでいる。9:40先週の会山行で宮本さんが苦労したと言っていた2000M付近の斜度の少々きつい斜面を無事通過。宮本さんは小久保さんと私よりも早いペース。なにかコツ掴んだようだ。10:40マヤクボ沢出会に到着。ここからマヤクボ沢は更に斜度がきつくなるが、シール登行の練習もあるので、もう少し頑張る。小久保さんだけクトー装着。キックターンをしながら登るが、宮本さんと私は2400m付近でシール登行は断念し担いで登る。ここからは先行する他グループのトレース(ステップ)を利用できたので、登りはかなり楽だ。小久保さんも2450m付近で板を担ぐ。 12:00本日一番の斜度を越えたので大休憩、昼食とする。針ノ木峠から多くの人が滑降しているのが見える。先週は針ノ木岳の西側の斜面を登ったとのことだが、休憩地点からでは一度下って上り返すことになるので、そのまま稜線を目指す。
12:50マヤクボ沢のコルに到着。ここから滑ってもよかったが、宮本リーダの希望で板を背負ったまま頂上へ雪のない夏道を登る。途中、谷の下部にはかなり雲が出てきて、嫌な雰囲気。13:30無事に頂上到着。かろうじて360度の景色が見渡せるが、遠くはかなり霞んでいる。小雨も降ってきたので、シールを外して滑降準備。
13:50 下山開始。すぐにほんの少しの個所だが、かなり急な個所がある。小久保さん、宮本さんは、横滑りしながらそこを下るが、私は慎重に夏道を、板を外して通過。なんとか滑降開始地点に到着。本日の一番の斜面を順番に滑降。思ったよりは斜度がないし、雪も滑りやすいので気持ちよい。頂上に登った甲斐があったと3人とも満足。その斜面の下で一服していると、雷鳥を発見。噂通り近づいても逃げない。羽根はもう茶色になっている。雷鳥との記念撮影後、マヤクボ沢の出会まで一気に下る。14:25出会に到着。ここからは落石がゴロゴロしているので、慎重にスピードを落として下る。15:00大沢小屋付近到着。板を外す。このころから雨が本降になる。疲れた体で扇沢へ下る。15:30扇沢駐車場到着。雨なので、最低限の準備だけして温泉目指して出発。大町温泉の「湯けむり屋敷、薬師の湯」に入り、中央道経由で帰京。

成果と課題:
・初級者3人のみの山行であったが、うち2名が前週に行ったところであったこともあり無事に登頂&滑降をすることができた
・各自のペースで、ある程度の斜度までのシール登行の練習ができた。しかし、他のグループが直登している個所を斜登行の必要があったりと、まだまだ努力&練習が必要
・斜度がきつい場合、無理してシール登行するより、板を担いで登ったほうが精神的、体力的に楽である。
・1日に1400mの標高差を登ることが体感でき、今後の山行を選定する基準にすることができた。

田中 記

感想:
宮本:諸先輩方の的確なアドバイスのおかげで、3人で無事にそして達成感のある山行をすることができました。田中さん、小久保さんありがとうございました。これからも、一緒にがんばりましょう。
小久保:先週よりも固めの雪でした。そのためクトーを付けて登った所、ずり落ちは少なくなりました。キックターンが軽やかにできるようになると、シールでもっと上まで上がれそうです。板を担いでからはずっと最後尾でした。宮本さんと田中さんのおかけで楽なステップになり助かりました。