2006年1月 妙高集中会山行 上林班 神奈山(敗退)報告

1月28日(土) 天気:曇り

前夜車で連山荘入りしたが、宿の直前でランドネの先行の車が雪でスタック。皆で道路の雪を掻き、車の下に詰まった雪を堀ってなんとか宿に到達した。初めての試みである集中山行で多くのメンバーが集まり、夜半にもかかわらず賑やかに飲む。

朝食を取って車で関温泉スキー場まで移動するが、前夜の降雪で車を出すのに手間取り、宿を出発したのは8:20になった。関温泉スキー場の駐車場で出発の準備をして道路脇の雪壁を攀じ登り、国民休暇村までのゆるい斜面を滑り降りて、国民休暇村の前でシールを付ける。リフト乗り場は積もった雪を掘り起こした中にあり、この冬の尋常ではない雪の量を感じる。国民休暇村の巨大な建物の屋根から地面まで雪が繋がっているのを見てまたびっくり。9:30国民休暇村を出発。
スキー場の敷地から一歩出たとたんに、スキーを履いて膝までの重い雪。目の前の沢に一旦下るのも下りラッセル状態で一苦労し、先が思いやられる。国民休暇村の前から沢に下りるだけで20分もかかってしまった。
ここから目の前の尾根を交代でラッセルして登る。尾根上は立ち木が多いため北側の斜面を尾根に沿って登るが、のっけから膝上のラッセルで遅々として進まない。途中から腰までのラッセルとなり、スキーを蹴り上げてもスキーのトップが雪面まで出ず、全く進めなくなったため両手で目の前の雪を掻き出しながら一歩ずつ進む。スコップを取り出して雪かきをしながら進む者も有り。弱層は無いが、重い雪が積もりに積もった最悪の状態。
約2時間経過した所で標高は920m。一度沢に下りたとはいえ国民休暇村の標高が810mなので、2時間で110mしかかせいでいない事になる。休憩を取り全員の意見を聞いた上で、関温泉スキー場に戻って深雪滑走をする事に決定。
12:00 シールを剥がして滑走開始。少し尾根沿いに戻ってから北側の斜面を滑るが、斜度はそこそこあるものの雪が重いため直滑降でも止まるほど。直ぐに下りラッセルとなり、尾根の取り付き地点までトラバース気味にラッセル。いいかげんうんざりしてしまった。
ここでシールを付けて後続を待つ。皆下りでも苦労しているようだ。シールを付けて国民休暇村経由で関温泉スキー場まで続く緩いゲレンデを登る。途中13:02頃にアマチュア無線による定時連絡を試みるが返答無し。赤倉山や前山とは尾根をはさんで反対側なので430MHzでの交信は無理なようだ。 国民休暇村ゲレンデの最上部で休憩している時に赤倉山パーティーの深井さんから猪俣さんの携帯に電話が入り、前山での雪崩事故の第一報を受ける。この時点で清水さんが未だ発見されずとの事で全員悲痛な表情。連山荘に戻れとの事なので、急いで駐車場に戻って帰り支度をしている時に深井さんからの第二報で清水さんが発見されて無事と聞き、全員安堵のため息をつく。集合場所が赤倉ゲレンデのゴンドラ乗り場の駐車場に変更になり移動して深井班と合流する。(深井班と合流後の行動は会報2006年3月号深井班の報告を参照)

(上林 記)