参加者:
石黒班:石黒(L)、宮本、室岡、細田
深井班:深井(SL)、榊、中館
木村班:木村彰(SL)、潟見、中川
天元台スキー場を9時10分に出発。行動は上記の班ごとに行うこととし、出発前にビーコンの動作確認を行う。
登り初めて15分ほどのやや傾斜がきつく(20度ほど)なった北西斜面で弱層テストをする。最初に全員でルッチブロックテストを実施。スキーを履いた中館さんがブロックの上にのると、表層から3〜4cmのスラブがすぐにずり落ちたが、あとは何度かジャンプしてやっと25cmと60cmのくらいのところで雪層がずれる感じだった。その後、各自でコンプレッションテストを実施。雪の安定度を確認し、切り出した雪面を触って雪の感触を確かめる。上から3〜4cmのスラブ→25cmくらいまでのやわらかい雪→硬い雪・・・となっていた。特に顕著な弱層は見られなかったので、判定は「限りなくグリーンに近いイエロー?でも急なオープン斜面に入るときには注意・・・」というところに皆の意見が落ちついた。石黒リーダーが前もって過去の天候/気温/積雪状況を配信していたので、もう少し時間があれば、雪の層のできかたと天候の関係を詳しく観察できたかもしれない。
登行再開。梵天岩まで視界もよく樹氷もきれいに見渡せた。各班に分かれてのシール登行では、石黒班は樹林帯を伝うように登って開けた斜面を横切らないルートをとる、深井班はできるだけ直登するといった危険を避ける工夫をグループ毎に行った。天気が良いので小屋の横で雪のテーブルを作って昼食。暖かくて気持ちよかった。
滑り出す前に20度ほどの北西斜面でもう一度弱層テストをする。木村さんが上に乗ったルッチブロックテストでは今回は表層の3〜4cmのスラブもなく、やや強くジャンプを繰り返すと25cm、60cmほどのところで雪面がずれた。ずれた雪面は上と下の面では明らかに雪の形態が違うのが良く観察できた。その後また各自でコンプレッションテストを行う。雪が吹きだまっているところとそうでないところでは、テスト結果もかなり違っているようだった。
滑り初めてすぐに、潟見さんから足が痙攣気味なのでしばらく休みたいという申し出があったので、待ち時間を利用してビーコン捜索練習を行った。探索グループのリーダーを決めて、組織だった捜索することはなかなか難しい。埋めたビーコンを発見するまでに10分以上かかってしまったグループもあった。
潟見さんが続けて長く滑降できないので班編制を変更。滑走を再開するも雪が重くて板がまわらず滑りづらい。なんとか転ばないことだけ気をつけたがものすごい後傾。立て直す気力なし・・は反省すべきだった。1,450m付近まで沢の中を滑り、右の谷に行かないように注意して、うまく若女平に出られた。ここで先頭の宮本さんと潟見さんが、後ろを見ずに先行して後続とはぐれてしまう。無線で交信しあって合流することができた。痩せ尾根は去年と雪のつきかたが違っているのか4回目にして一番怖く感じられた。安全第一で一人ずつゆっくり通過する。痩せ尾根以後もものすごく密な杉林の急斜面がなかなか難しくて、白布温泉到着は15:40になってしまった。
夕食の後で飲みながら反省会を開く。リーダーを中心にいろいろな意見が出た。
・リフトで移動中も雪崩の跡がないか周りを見回して確認すること。
・ビーコン捜索時はリーダーを決めて無駄がないよう組織的に行動するのが望ましい。たとえばある程度位置がわかったら、他の者はプローブを組み立てはじめるなど。
・各自のビーコンを持ち寄って、受信・送信モード切り替え、電源OFFなどの機種毎の操作方法の違いを確認。
・自分以外のメンバーがどこにいるか常に把握しながら行動すること。若女平で宮本さん・潟見さんがはぐれる混乱があった。特に宮本さんに関しては、リーダーから厳重注意があった。
・滑り出す前の柔軟体操なども含めた体調管理の問題。