2006年3月 御嶽山 個人山行報告

3月4日(土) 天気:快晴

前夜22時、大月駅前を長坂さんの車で出発。
深夜1時半前に御嶽ロープウェイ・スキー場の駐車場到着。幕営しながら満点の星空を仰ぎ、冴え冴えと光る星の輝きに感動して寝に就く。
 翌朝、スキー場の6時の時報で起床、抜けるような青空、雲一つない快晴。朝食7時、具たくさんのラーメン、スープが美味い。テント撤収しロープウェイへ。9時、飯森の山頂駅より登行開始。なだらかな樹林帯を登り、抜け出た地点で小休止。風もなく気温も高い。登行再開し10:20尾根の手前でクトーを着けて稜線を目指す。
11:10稜線に立ち、雄大な山頂を望む。石室山荘前からアイスバーンで、歩行アイゼンに履き替えて登り、午後1時なだらかな地点で休憩昼食。休憩後アイゼンのまま登り詰め、稜線岩場にスキーを置いて頂上に向かう。2時山頂到着。殆ど風もなく快晴。御嶽神社奥宮が鎮座する剣ヶ峰からの眺望は、言語を絶するほど素晴らしい。乗鞍岳、中央アルプス、南アルプス、そして富士山までが一望のもとに眺められ、雪山の荘厳な美しさにしばし打たれた。
14:30いよいよ滑走開始、眼下に広がる大斜面へ先ず上林さん、敢然と飛び出す。パワフルな見事な滑りだ。そこここにアイスバーンはあるが、雪質良く締まってスキーが走る。広大な斜面を滑るのは、実に爽快だ。程良いザラメ状を快適に滑走しているうちに次第に雪が重くなった。中盤まで下ると、もなかクラフト状になり、容易にはスキーが回転しない。しばらく重い雪と格闘したが、日向を避けて日陰の樹林に逃げ込んだ。日向より雪が軽くスキーも走る。窮地を脱してしばらく下ると、木が立て込んで滑れなくなった。藪こぎを繰り返してゲレンデ上部に出た時はほっと一息。
15:40ゲレンデ到着。駐車場まで大滑走して、16;15御嶽スキー場に向かう。17:30駐車場に幕営。夕食は、長坂さんが持参してくれた食材で具沢山の寄せ鍋、諸々の酒の肴、ビール、日本酒で酒盛りとなる。料理いずれも美味く、全員いける口なので、山の話が尽きず、夜11時まで盛り上がる。山のベテランの話は奥が深く、傾聴に値した。


3月5日(日) 天気:晴のち曇り

6時起床、朝食は煮込みうどんをたんと頂く。8:30テント撤収してゴンドラ駅へ。
9時田ノ原山頂駅から滑り降りた社の鳥居前から出発。今朝は少し風がある。見晴らしの良い、なだらかな長い登りが続く。10:10尾根への取り付き地点から傾斜、風共にきつくなったので、クトーを着け、ヤッケを着る。アイスバーンを避けつつ登行し、11:40小休止し行動食を摂る。硬いバーンを登り詰めて、12:30王滝山頂到着。強風を避け、氷雪の神社の石垣の中に避難する。
巡りなす雪山は少しガスって一望千里とはいかないが、眺めはやはり雄大、眼下の斜面も実に広大だ。寒いので長居をせず、上林さん先頭に滑走開始し、尾根西側の大斜面に挑む。アイスバーンとクラフトを避けて滑り出しは慎重に、まもなく快調にスキーが走り出す。大斜面滑走はやはり気分いい。斜面のルンゼに入るとしだいに雪が重くなり、スキーが容易に回らない。ジャンプターン等で凌ぎつつ何とかダケカンバの疎林の入り口に滑り着く。皆、重い雪に少々疲れ気味で、小休止し行動食をとる。
樹林帯に入ると、何とアイスバーン状と硬いザラメ状が入り交じって、ガリガリ音を立て、勝手が違う。おそらく雨の後、冷えて固まったためだろうか。木々の立て込んだ中、藪こぎを続けて森を抜け出し、午後2時ゲレンデ上部の社に到着。迂回コースから長いゲレンデを下まで一気に滑走して駐車場へ帰り着く。
3時スキー場に別れを告げ、しばらく降りた山麓のソバ屋で美味しい蕎麦を頂く。長坂さんお気に入りの店で、大根おろしの辛み蕎麦が名物だ。途中一回休憩し、7時半大月駅に着き、解散。御嶽山は、嘗ては信仰の山であったが、こんなに山スキーに適しているとは思わなかった。雪質が良かったら最高に快適な大斜面だ。

遠路遙々案内下さった長坂さん、そして同行の上林さん、猪俣さん、金子さん、大変お世話になりました。長坂さんはじめ、皆さんに教えられ助けられることの多い有意義な山行でした。同行の皆さんに改めて感謝致します。有り難うございました。

(関 記)