2006年4月 巻機山 会山行報告

4月1日(土)

清水集落8:40―米子沢橋9:50〜10:20―井戸の壁上部(1,300m)13:20―ニセ巻機15:50・・・避難小屋BC16:00

6:30起床。テントから外に出てみると快晴。外は一ヶ月季節が逆戻りしたように一面の雪景色だった。北側の空に割引岳から巻機山への稜線がくっきりうかんでいた。事前の情報では清水集落で50cm以上の降雪とのことだった。前夜、国道の除雪終点にテントを張り仮眠。
季節外れの降雪のため沢筋は危険との判断で、当初の予定を変更し、トトンボ沢での幕営を取りやめ避難小屋周辺での幕営とし山頂往復とすることを申し合わせていた。また、先頭をラッセルするのは大変なので、ゆっくり出発することにしていた。国道脇に駐車している車が5、6台。我々が準備中に2パーティー程清水峠へ向かっていった。
8:40出発。しばらく車道を歩き、林道への分岐からシールをつけ鈴木SLを先頭に予定通り先行者のトレースを歩き出す。
9:50米子橋着。取り付きの斜面で石黒Lが弱層テストを行う。う〜ん、すごい。2日間で1m以上いっきに降っている。60cmのところにほんの少し堅い層があり、そこからさらに40cm程下にザラメ層があった。
井戸の壁をほぼ夏道どおりに直登。シールに付く湿雪と重い荷物に苦労しながら1,300m地点で小休止。ここからニセ巻の取り付きまでは斜度が緩くなっている。 先行していたパーティーが、上から気持ちよさそうに滑り降りてきた。尾根筋は雪が飛ばされて いるのか30cm弱の降雪のようだった。ニセ巻機の登りは雪がかなり堅くなっていたが、シールのままで登りきってニセ巻機山頂着15:50。
ここでシールをはずして、避難小屋が雪の下に埋まっている鞍部まで滑り降り、風の弱い木の陰にテントを設営。ビールで乾杯の後、当日、急遽不参加となった中館さんのから食担を引き継いだ(?)石黒Lのメニューで、石狩鍋の夕食。メンバーが一人減ったせいか、荷揚げした酒を全部飲みきれずにお開きとなった。朝早く起きすぎないことを申し合わせて就寝。

弱層テスト 降雪1m !!


4月2日(日)

避難小屋BC9:30―巻機山頂10:30〜11:00・・・米子沢橋13:15〜13:30―清水集落14:00=東京

6:30起床。夜、風と雨がフライを叩いていた。天候は下り坂。外に出てみると軽くガスっていて 山頂が見えない。朝ごはんにおじやを食べ、撤収開始。9:30巻機山頂に向け出発。この頃には風も弱まりガスがとれて視界がきくようになっていた。
山頂着10:30。さすがに山頂は風が強かったが、季節はすでに春4月。風に真冬の勢いは感じられなかったが、それでも岩陰に風をよけて休憩。当初予定の牛ヶ岳方面を覗いたりして11:00滑降開始。山頂直下は快適とはいえないがまずまずの雪質だ。が、それもニセ巻機の上部までで、その下は重い重い悪雪が待っていた。前日気持ちよさそうに滑り降りてきたパーティーを見ていただけに、残念。 井戸の壁手前で直登ルートの西側の疎林に滑り込み、そのまま林道まで滑った。悪雪に苦労しながら13:15米子橋着。あとは林道のトレースを滑って14:00清水集落着。
帰り支度をして藤澤車に乗り込み清水集落を出発したらまもなく雨が降り出し、その後本降りとなった。下山するまで天気が持ってくれたことに感謝。途中の温泉で汗を流し帰京。

(室岡 記)