2007年3月 北海道・十勝岳周辺(こなゆきと合同) 山行報告

3月8日(木) 天候:晴れ 曇り

三段山ピストン タイム(時分は省略):宿1215…三段山頂上1400〜15−宿1500

 先発組ラ・ランドネ3名、こなゆき3名は羽田朝一番の旭川行きに乗り、三浦先生・井上さんの車に分乗して白銀荘着。本日は即用意をして三段山へ。私には初めての宿なので必死に準備。三浦親子、杉村、小林、井上、辻、関谷、西前、朝倉、金子で行動開始。
 宿の標高は1005m。樹林帯はフワフワ雪でしたが、1時間後、森林限界になった途端にガリガリのアイスバーンとなり、1450mあたりでクトーをつける。北海道も今年は寡雪とのこと。頂上近くはハイマツが出ている。1748mの山頂はあちこちに岩があり、オォー怖い状態。
サァー、滑降開始!リーダーはハイマツと白いバーンをトラバースして条件の良さそうな所を選んでいる。サアここから滑り出すとの合図、ワァ皆さん上手いな。私はアタフタついていくが、硬い雪面で、ガリガリバリバリ音がして、バイブレーションが伝わってくる。樹林帯はパウダーとはいえないが、北海道らしい軽い雪。ルンルンで、全員無事に宿に着く。
 先生は買出しと午後到着組(矢口、森、成瀬さん)を迎えに。成ケ澤さんもいつの間にか加わり、皆さん揃ったところでミーティング。夕食作り。メニューは「石狩鍋・お刺身・サラダほか」。自己紹介をしながらの会食となりました。隣席に長男の大雪(たいせつ)さんが座り、三浦先生のことをいろいろ話してくださいました。津軽のリンゴ農家に生まれ、芦別山岳会に入っていた頃のことや大雪さんが小さい頃、父親や会の方々から可愛いがられて大切にされたこと、弟の岳(たかし)さんのことなど、懐かしそうに話して下さいました。朝倉さんは、北海道のパウダーが滑りたくて5年?前こちらに住み着いたそうです。


3月9日(金) 天候:高曇り〜雪

午前 前十勝岳千春沢コース  午後 前十勝岳シュナイダーコース

 十勝岳爆発記念碑のすぐ脇を通り、小沢を渡り、泥流感知綱の設置された沢脇をグングン、シール登行する。標高1300mあたりでクトー装着。あまり雪が状態も良くないので引き返すこととなる。昨日の三段山に比べガリガリバリバリはないけれど、沢筋独特の吹き溜まりがあり、うっかり乗り上げると氷の塊にガリーンと引っかかり、技量のない私は思い切り転倒。恐る恐る滑る始末。宿に着いたら本日から参加の金井さんが笑顔で玄関に立っていました。
 午後は、小雪の中、シュナイダーコースに出発。午前滑った千春沢を横切る。雪は段々激しくなり、気温が下がってきたのを感じたのは私だけではなかったようだ。視界も悪くなり、これ以上登ってもと意見が一致。標高1450mあたりで引き返す。滑り出したらアッという間で、午前より新雪が多いためか元々の沢の状態からか、氷の塊もなくスムーズに滑れました。
 夕食のメニューは、キムチ鍋・お刺身・サラダという豪華な晩餐会。今日もよく遊び、たくさん呑み、よくしゃべり・よく食べ…と楽しい一日でした。


3月10日(土) 天候:快晴 気温:−8度

午前 前十勝岳シュナイダーコース  午後 三段山を目指す
タイム:宿0850…標高1670m点1100−宿1130〜1345…標高1450m点1530−宿1600

 快晴で日焼けを気にしての出発。昨日昼頃〜夜間で5〜6cmの降雪のためか、雪はマアーマアー。十勝岳の水蒸気爆発の煙が空高く上がっている。昨日午後のコースを辿り、大正火口の脇で、前十勝まで行くか皆で協議。天気は抜群だが、沢中は所々岩が頭を出している。降雪があったといっても少量のため、決して条件は良いとはいえない等の結論。
 頂上は次回とし、今回はここでリターンと決定。遠望も利き、天塩岳、目を転じれば暑寒別も見える。好天の下、杉村さん監督の撮影会をしながら滑り降りる。さすが三浦リーダーは勿論だが、息子の大雪さんの滑りは「素晴らしい」の一言。
 昼食は宿で「かけそば」を作って食べ、三段山へ向けて出発。標高1305mの森林限界を14時50分クトーを付け一本採る。目指すは1500mのピーク。左側から巻くように登行するが1450m、あたりで時間切れ。午前と同様ビデオ撮影をしながら帰る。
 夜は小野田さん・梶原さん来宿、賑やかになる。3日目ともなるとメニューにも色々意見があり、一つに纏らず。カレー・ちゃんこ鍋2品が主。サラダ・お刺身・小野田さん差し入れのにしんの塩辛。また一段と酒が美味い!


3月11日(日) 天候:天気:猛吹雪(二つ玉低気圧)

旭日山動物園

 窓際のベッドに寝ていたら、夜間、凄い風の音で何度か目が覚めた。いつもの時間に起きたら、オォー何と外は猛吹雪。何人かの人が一階ロビーの前でテレビを見ながら、外を見たりして「コレー山はとても駄目だー」と言っている。皆で話し合い「旭山動物園」に決定。初日から一緒だった朝倉さんと昨夜到着の梶原さんは帰り、残り15名はリーダー・井上さん・小野田さんの車に分乗し、吹雪の吹上温泉を出た。15名はここでもリーダーにくっついて、案内して戴き、後は自由行動。当園人気のオランウータンの綱渡りは、冬季のため今はない。ペンギンの行列も時間的に無理。夕食の買い物をして、朝の天気がうそのような青空の宿に帰る。
小野田さん持参の「ポン鱈」を肴に飲み(酒の人・牛乳の人)、ダベリング。夕食は豚すき・お刺身・サラダ他諸々沢山。関谷さん・成ケ澤さんは昼の飛行機で帰京。


3月12日(月) 天候:くもり 小雪 気温:−12度

コース:午前・午後共に三段山を目指す
タイム:宿0745発…宿0940着 宿1215発…1400着

 帰京日のため、三段山頂上を目指そうと5時30分起床。この5日間で一番寒い! 前々日からの降雪で40〜50cm位積もったかなー。でも、雪は軽くてラッセルもうそみたいに楽だ。森林限界を出た途端、強烈な寒さ。視界は利かなくなり、1350mあたりで引き返す。
 帰路は新雪のフワフワで好条件のはずが、一挙に積もったためと斜度の緩い所は滑らない。午後便で帰京する人のために、早目の昼食。三浦先生親子・矢口・森・成瀬さんにさようなら。
 残る6名と愛犬で、午前のコースをたどる。雪の中での犬の行動は目を見張ることばかり。なんと可愛い!登行の疲れも吹き飛ばしてくれる。午前と同じような状態で、早々に引き上げ。5日間の十勝周辺スキーは終了。お世話になりました。ありがとうございました。

(金子 記)