2007年9月 米子沢 沢登り 個人山行報告

9月28日(金)

新宿--->清水集落手前

阿部さんの車で西新宿を21時に出発し、関越道 塩沢石打ICで降りて寝酒を買出しして清水方面向かう。清水の少し手前で大きなシェルターの中のバス待合室でテントを張ろうとしてポールが無いことが発覚したがテントのフライの四隅とトップをシュリンゲで引っ張って蚊帳状につるして 見事な寝場所を作成して軽く前夜祭。気温は低かったが暖かく寝られた。


バス停シェルターの中の簡易宴会場 兼 寝ぐら


9月29日(土) 天候:曇り

駐車場(7:25)---標高1000m分岐(9:00)---栂の沢出合い 1150m(9:55)---12mすだれ状滝の上 (10:25)---1730m 分岐(13:20)---避難小屋着(14:20) ---避難小屋発(14:35)駐車場(16:45)

6時に起床して直ぐに巻機山登山口の駐車場に移動して朝食を取り7時25分出発。どんより曇っているが午後からの好天を期待して出発。作業道をしばらく歩いて大きな堰堤にぶつかり、少し手前の分岐を左に入らなければならない事に気付いて戻る。しばらくゴーロー歩きをすると水が少しずつ出始め、水量が多くなって沢らしくなった所で沢仕度。直ぐに6mのF1だが右側を巻く。滝は乾いた白っぽい岩だが見た目よりずっと滑りやすく、慎重に歩いても足が滑るのでかなり緊張して歩いた。
F1の直ぐ上の3段40mは右岸を巻く。途中まで踏み跡は明確だったが途中から不明確になり、しばらくうろうろした後 少し戻ると木に赤テープが巻いてあり、沢に戻る踏み跡を見つけた。上ばかり見て歩いていて見逃したらしい。ここからは美しい滝を越えながらの楽しい沢歩きとなる。ちょっとしたゴルジュもあり実に楽しいが、気温が低く水に浸かるのに多少の覚悟が要る。垂れ込めていたガスは少しずつ上がっているがガスと一緒に高度をかせいでいる感じ。


12mすだれ状の滝

やがて12mのすだれ状の滝が左側から落ちている。美しさに思わず見とれる。この滝の上はこの沢屈指のビューポイント。うす曇の向こうに下界が広がって素晴らしい。


すだれ状の滝の上にて

大休止の後すぐに 6m樋状の滝。ここは阿部さんトップで両手両足を両側に突っ張って途中から左側に移って超える。しばらく滝を幾つか越えると待ちに待った大ナメ。このナメは延々と続いて圧巻だ。これが好天の下ならキラキラ輝いてもっと素晴らしいだろう。この曇り空が恨めしい。


ハイライトの大ナメ



斜度はあまり無いが乾いた所を選んで慎重に足を運ぶ。大ナメを越えると斜度も緩くなり徐々に草原上の美しい沢の源頭部の様相となる。最後の奥の二股で登山靴に履き替えて、ここが避難小屋への踏み跡だろうという所を登り始めたが、すぐに枝沢である事に気付く。戻るのも面倒なので、少しだけ薮を漕ぐと直ぐに草原に出て右手に避難小屋が見えた。ほんの10m先の踏み跡をたどれば薮を漕ぐ必要もなかったが、この程度はご愛嬌。
避難小屋に入るとヒノキの香りがする素晴らしい小屋だった。空いているシーズンなら沢を詰めて避難小屋泊も素晴らしいだろう。時間に余裕があれば巻機山山頂往復も考えていたが、まめにロープを出したため思ったより時間がかかり、下りも短くはないので下山にかかる事にする。ニセ巻きの頂上からは雲の上に山々が顔を出して中々の展望だが、これなら下界もすっきりしない天気だろう。途中の五合目から遡行した米子沢の下部が良く見えて嬉しかった。
下部はかなり飛ばして丁度2時間でいきなり駐車場に出た。難しい所も少なく、美滝の連続の素晴らしい沢でした。
民宿 雲天の夕食は期待を裏切らず、野菜やキノコ中心の食べきれない程の料理と八海山に舌鼓を打った。


この後 まだまだ出てくる 雲天の夕食


9月30日(日) 天候:雨

たっぷりの朝食後、往復3時間程度の威守松山に行くかどうか検討したが、一週間前に軽いぎっくり腰になったのに鍼を打って沢を登った上林の腰が限界なので中止。帰り支度をしていると運良く?雨が降ってきて直ぐに本降りになり、何の未練も無く帰路に着く。舞子スキー場付近の温泉に長い時間浸かり、越後湯沢の駅前の中野屋で「へぎ蕎麦」を食べて、雨中の長いドライブの後西新宿で解散した。

今シーズン最後の沢のつもりで、打ち上げを兼ねた計画だったが、見事に当たり、沢も宿での食事もたっぷり楽しめた 素晴らしい山行でした。

(上林 記)