2008年12月 神楽初滑り&ビーコン練習会 個人山行報告

11月30日(金)

21時武蔵野線新座駅集合、関越道を行き、月夜野を下り、みつまたの仮眠所着0時

12月1日(土)

6時過ぎ起床、7時半にロープウェイに乗り、神楽ゲレンデ上部に8時過ぎ到着。10時半まで各自の自由に滑走。残念ながら新雪には恵まれなかったが、比較的良好な雪質。晴れ間の時折見れた。11時少し前に神楽上部からシールをつける。
が、木村のシールの先端のゴムが切断。早速のトラブル。ビーコンチェック(送信&受信)をしてから登行開始。雪がまだ少ないので、木が邪魔でなかなかルートがとりにくい。11時40分最終リフト終点に到着。しばらく登行を続け、沢の丈夫で積雪安定性テストを行うつもりが、木が邪魔をして沢に出れないので、中止(11時55分)。
少し開けた斜面の上部で行う。プローブで測ると積雪が約140cm強。100cm強ピットを掘り、テストを行う。(詳細後述)そのあと昼食。だんだん、曇ってきた。昼食後、今度はビーコン練習をする(詳細後述)。
約一時間弱やった後、リフト最上部からこのリフト用のゲレンデ沿いにすべり、神楽ゲレンデに出、和田小屋で休憩してから下山し、街道の湯で人汗流してから帰京。ゲレンデの駐車場を出る頃にポツポツときた雨が、温泉を出た頃には本降りとなっていた。新座駅には20時過ぎに到着し解散。
(木村記)


GPSトラック図

【積雪安定性チェック練習報告】
場所はかぐら第5ロマンスリフト終点より上部、1890m地点の尾根東面で行った。プローブで計ると地表より140cmから150cmの積雪。各自コンプレッション・テストの為の四角柱を切り出す。木村リーダーはショベルとスノーソーを使ってコンパクトな穴を掘るが、由布はブレイドの大きなショベルで四角柱の後ろ側の雪が切り出せずやたら大きな穴を掘ってしまった。ここまでが結構時間がかかる。
リーダーより手を使った雪の硬さ・層を知る簡単なテストや、コンプレッション・テストを実際に行いながら説明を受ける。垂直に切った雪壁を観察すると均一な層で、拳で押せた層は表面から40cm程まで、その下40cmは3本の指先、さらに下部は1本の指先が入り徐々に硬くなっている。ショベルのブレイドを四角柱の上に置き、手首、肘、肩からの重さで各10回づつ叩きコンプレッション・テストを行う。
テストの結果は手首、肘、肩の順に叩いても、崩れなかった。したがって、今日のこの地域の東斜面は安全であるだろう、と判 断された。最後に、くずれなかった四角柱で両手を使ったハンドテストをした。表面から約40cm部分で切れ、その面は細かい結晶で他の層と比べて雪質に大きな変化はみられなかった。今後の課題:短時間に四角柱を切り出す工夫。またはスノーソー1本をパーティーの共同装備にする必要があるかもしれない。
(由布記)

【ビーコン練習】

使用ビーコン一覧
(A)Mammut Barryvox OPTO 3000
(B)Ortovox X1
(C)Pieps DSP (2台)
(D)Ortovox F1Plus
(E)Pieps 457 OPTI4
(F)Life BIP (発信専用機)

メンバー所有ビーコン、(A)(B)(C)の電源の切り方をみんなで確認した後、単数探索、複数探索の順に行った。
単数探索は、木村さんが埋めたビーコン(D)を、由布さんの(B)と私の(C)とで探す。どちらもデジタルビーコンなので1分程度で見つける。次に複数探索。(D),(E),(F)を埋める。ただし、いくつ埋めたかは教えられていない。深井さんから借りてきた(C)を由布さんが使い、私と二人で探索する。(C)は捜索済みのビーコンを切り離すことができるが、その機能には相性があることが報告されている。今回(C)で埋没ビーコン(D)(E)(F)の探索を試したが、(E)では切り放しがうまくいかず、(F)に至っては信号を受信することさえできなかった。(B)での(F)の受信は問題なし。(A)での(F)の受信は、方向に問題はないが距離の表示が変であった。
※木村さんが帰宅後試したところ、(C)での(E)の切り離しは問題なく、深井さんも今まで問題なくできていたとの事。たまたまその時うまくいかなかったのか、雪上のため温度の影響があったのか。 探索済みのビーコン切り放しが機能のあるビーコンでは、受信側のビーコンとの相性を入山前に確認する必要があると感じた。また、雪山での練習は当然のことではあるが、斜面であるので、平地でのそれと違い移動に時間がかかり体力も使う。定期的に雪崩を想定して斜面で練習することの必要性を感じた。
(藤澤記)