2008年1月 栂池高原周辺(合宿) 会山行報告

 今回の山行は各自が課題を持って取り組む合宿が目的であったが、あいにくの強風と小雪の為、全体訓練としてビーコン練習とピット掘りのみ実施。後はテント生活でメンバーの親睦を深める山行となった。

1月12日(土) 天候:雨のち雪のち曇り

青木湖→栂池スキー場(12:50着)→ゴンドラ山上駅(13:10発)→成城小屋上部テント設営(14:50着)

前夜、宿泊させて頂いた広大小屋では一晩中降る雨の音に皆何となくモチベーションが下がった様子。翌朝、明るくなってようやく雪に変わり出発を決定した。その後天候は回復したが、午前中の時間ロスでテント設営時間が午後になり初日の訓練はできなかった。ただし由布だけは林道のショートカットで上林リーダーの指導のもと、急斜面のシール登行に大汗を流し課題訓練ができた。
 日没頃から風が吹き始め、就寝時にはテントポールがたわむ程の強風になった。風が息をつくのがよく分かり、小雪ではあったが朝にはテントの周囲や下に雪の吹き溜まりが出来ていた。ちなみにA班テントで風上側に寝ていたゲストの福原さんは、風に押されたテントが顔に貼り付いて息苦しかったそうだ。
4・5人用テントとはいえ体格の良い5人なので、久々にイワシの缶詰状態ではあった。前夜のいびきの為反対側の端に場所指定された松澤さんは、会員への推薦を取り下げられてはと心配でいびきを掻けず眠りが浅かったとか・・・?


1月13日(日) 天候:晴れ(強風)

テント場付近にてビーコン練習(10:45〜14:00)

2日目は快晴ながら強風が収まらず、天狗原・ひよどり峰などへのツアーは取りやめ成城小屋下でビーコン練習をした。テントが飛びそうなので各班ともキーパーを残し交代で行う。
後発組が練習中にショベルを流し、補助ロープで沢の雪穴に入りショベルを救出した上林さんが、ブーツ上まで水に入るアクシデントがあった。彼のブーツはテントまでの数分間にガチガチに凍り、冬季に水に濡れる怖さを見せてもらった気がした。


1月14日(月) 天候:快晴

ピット掘り及び観察練習(9:30〜)→登路下山(11:00発)→ゲレンデ滑降ゴンドラ山麓駅(12:20着)→温泉入浴後解散

3日目、風は収まり青空の下に白馬連峰が白く輝き、白馬乗鞍山頂直下斜面には大きな面発生雪崩の跡が見られた。テント撤収後目の前の南斜面で各自ピットを掘る。SC受講のヴォルフと大西さんに解説をお願いした。
スノーソーはピットを掘る時間短縮に必要な道具である事を確認。再びA・B班に分かれゴンドラ山上駅まで下山。三日間動けなかったストレス発散に最上部のゲレンデをリフト1本滑り、写真を撮りながら皆で栂池スキー場を滑降。温泉入浴後解散する。

上林L報告
感想:強風のため予定していた訓練がほとんどできずに残念な山行だったが、ゲスト2名を含めて大いに語り合って良い親睦にはなった。2日目は行動できない程の風ではなかったが、一晩中強風にたたかれ、気持ちが萎えてしまった。3日目は好天でツアー日和ではあったが本来の目的の訓練を優先した。柔軟に計画を変更して3日目にツアーに出ても良かったかもしれない。
成果:人数が多かったので2班に別け、行動中は基本的にサブリーダーに仕切ってもらったが、それぞれのサブリーダーには良い経験になり、GLの負担も軽減されて正解だった。
反省点:特になし

藤澤SL報告
成果: シーズン初めに、行程は短かったとはいえ、テント泊の荷物(人によっては20kg以上)を背負っての登行・滑走ができた。SCの経験者による雪質チェックテスト(ハンドテスト・コンプレッションテスト)などの講義?により、雪質チェックの再確認ができた。
反省点: 幕営場所の選定。平らな場所だからといって安易に決めてしまったが、風の通り道で大変だった。最低、雪を掘ってブロックを積むべきだった。


テント場にて