2009年3月 草津芳ヶ平 会山行報告

3月21日(土) 天候:晴れ後曇り

草津国際スキー場リフト上(2080M) 11:35―白根レストハウス横(2000M )11:50〜12:10―芳ヶ平ヒュッテ(1838M)12:35〜13:25・・・草津白根頂上(2160M)15:00〜15:25―芳ヶ平ヒュッテ15:55

角田さん号5:16千歳烏山待ち合わせ。井荻で由佳里さんをピックアップして、草津に向かう。野村さん号は、前夜発に急遽変更したので、8:50、草津国際スキー場の麓で合流。ロープウェーが動くかどうかわからない、との事で、しばし待機。9:00過ぎ確認が取れたので準備をして車2台で熊倉集落へ。角田さんの大きな1台をデポして2日目みんなで乗って帰ってくるという予定。お疲れ様でした!
リフト2本に乗る。風よけがないので風が吹くと寒いらしい。ロープウェーに乗り継いで、降りた所で由佳里さんと大坪さんが計画書を出しに行く。「八王子スキークラブの方ですか?」と聞かれたらしい。由布さんがヒュッテの予約をしてくれたのだが、9人で、クラブで、八王子の、というのが誤ってこんな情報になってしまったようだ。ヒュッテの奥さん曰く、予約者とリーダーは統一するように、との事。ヒュッテとパトロールは無線で密に連絡を取り合っていて、下山報告も必ず必要。計画書提出時もルート予定など細かく聞かれたそうだ。もう一本リフトに乗って逢ノ峰へ。ビーコンチェックをしてからリフトをくぐって、11:35白根レストハウスへ滑降開始。天気が良くて見晴らしが素晴らしい!
野村さんの肋骨が、、、という事で、レストハウスから白根山に登る予定を変更して、湯釜の東を通ってヒュッテへ直行ルートを取る。滑り出したばかりだがお腹も空いたと、風のない所を選んで昼食タイム。この辺り視界がないと迷いやすいらしい。12:10なだらかな地形を滑り出す。ザラメのような雪質で快適。あっと言う間に、12:35ヒュッテ到着。噂には聞いていたが思った以上にこだわりの宿。ステキです。
休憩の後滑りメインの渋峠組と、歩行練習メインの草津白根組に分かれた。由佳里さんのアイゼンを借りてアイゼン歩行練習という話になったのだけれど、結局靴に合わず迷惑をかけてしまった。ごめんなさい!草津白根組は由佳里さんと角田さんがアイゼン歩行。野村さんシール歩行、私がクトー練習。13:25出発。途中から雲が出てきたが、汗が出るほど気温は高い。2000m付近から立ち入り禁止の看板が所々立っている。ただし後ろ向き。既に立ち入り禁止区域に入っていたみたい。硫黄ガスが危険、という事らしい。風があってよかった。2138m付近から野村さんがこまめにコンパスを出して方角確認をしているのを見て、真似するべし、とやってみる。15:00白根頂上らしき場所に到着。何も目印がない。(ヒュッテで確認したら目印はないそうだ)
360度遠くの山々まで見渡せ、とても気持ちがよかった。15:25滑降開始。雪がカリカリの場所を避けて回り込んだけど雪質が安定しておらず、快適、とまではいかず。15:55ヒュッテ着。壊れやすいというシャワーを宥めつつ汗を流す。夜はヒュッテの美味しい食事に大満足。デザートまで出てきたのには驚きです。外に出ると満点の星空、遠くには夜景が見えた。テーブルのロウソクの灯を見ながらゆったり椅子でくつろぎながら、語らいの夜に乾杯!

(加藤 記)


3月22日(日)

ヒュッテ出発(8:45)・・・滑走開始(10:45)〜熊倉(13:50)下山

芳ヶ平ヒュッテで7時半に朝食をとる。山小屋とは思えない小洒落た食事である。こだわりをもったオーナー(奥さんの方かな?)であることを感じ取れる。客が宿を選ぶというより宿に選ばれたお客?という感じでしょうか。(宿泊できた我らは選民?かな。)今日の天気は午後から崩れ雨になるだろうとの予報であったが、出発時は雪が降っている。ヒュッテの奥さんが玄関の鐘を鳴らし温かい見送りの下、8時45分頃出発。
木村(ゆ)Lを先頭に渋峠方面に登高を開始する。重い雪ながら登りやすく、2時間弱程して国道手前の場所から右の樹林の中に入り込み熊倉集落方面に向かう。樹林の中の風を防げる場所で休憩、シールを外し滑走準備に入る。その頃には雪も収まりつつあり、どんよりとした雲が空を覆いながらも視界は十分ある。木村(ゆ)リーダーが地図とコンパスを見ながら進路を決めるが、複雑な地形故悩みながら進む。こんな天気の日には高度計も狂いやすく、それぞれの高度が違う数値を示している。こんな時にはGPSを持っている大坪さんや加藤さんの力が発揮され、途中進路を修正される。
小松さんは長年の山で鍛えた地図読みの勘で的確にリーダーにアドバイスを出している。まさに職人技である。立木が多く、気持ちよく滑る時が少ない中、大坪さんはわずかにある広いバーンを見つけては気持ちよく滑っている。私もその後をついて行きながら、そのおこぼれにあずかる。途中ちょっとしたアクシデントがあり、由布さんが藪で目を怪我したようだ。裸眼で滑っていたとのことである。痛そうにしていたが、行動可能とのことなので少しの休憩の後滑り始める。
ついて行くだけの私はチンプンカンプン。最後は薄い雪で滑ると枯葉が露出する斜面を滑って車道に出る。車までどのくらい歩くのだろうかな?と思っていたら、50m程して白い車が見えてきた。ぴったしのルート取りだと感心する。
前日に予め一台廻していた車に9名が乗り込み、草津スキー場駐車場に20分くらい車を走らせて帰る。パトロールに下山報告をした後温泉に向かうことになったが、目を怪我した由布さんを病院に連れて行った方がいいとの判断で、野村車は温泉に入らずに帰京することになった。角田車の4人だけが「大滝の湯」に行き、疲れた体を草津の硫黄泉に浸かり、汗を流した。後日、由布さんの眼は角膜を傷つけたが大事には至らないとのことを聞く。滑走時にはゴーグル・サングラスは必ずしなければいけないことを再認識し、基本を忠実に守らなければいけないことを実感した。

(角田 記)


3月21日 リフト〜ヒュッテ(青)、ヒュッテ〜草津白根山(緑)
3月22日 ヒュッテ〜熊倉集落(赤)