2009年4月 雨飾山・大渚山 会山行報告

4月4日(土) 天候:曇のち雨

小谷温泉7:50・・・栃の樹亭8:15・・・テン場9:30〜10:15・・・夏道尾根取り付き10:45・・・ 荒菅沢手前(戻った地点)12:15・・・P213:50〜14:15−テン場着15:40

金曜、20:30井荻駅と赤羽駅集合、2台で東京を出発。12:30頃小谷温泉手前のバス停に到着。テントを張って、宴会途中、土屋さん到着。

7:10バス停出発。山田旅館で荷物と一緒に降ろしてもらい車は手前に駐車。忘れ物が続出し出発時間が少し遅れる。栃の樹亭を過ぎてもまだ林道は除雪されている。ひたすらスキーを担いで歩く。9:00、ようやくシールで歩ける所まで到着。テン場まではなだらかな道を進む。湯峠への分岐を越した所で直ぐにテントを張る。
10:15軽い荷物でテントを出発。静かで穏やかな山間を進む。10:45去年苦労したという沢を横に見ながら夏道尾根取り付きを上り始める。急登に角田さんが苦しんでいた。とりあえず下見を兼ねて沢の手前まで行く、と上林L。急登を終えて先行トレースを辿りながらトラバース気味に進む。表層雪崩が南東斜面に見られる。1560M地点で荒菅沢手前に到着(12:15)。荒菅沢の雪崩の跡を通過した先行トレースが一本。もしここから頂上を目指すのならもっと下の方から巻いて沢を越えてから尾根に取り付く方が安全なようだ。時間的な問題もあってP2に行くルートに変更。
P2に向かう途中から天候が悪くなり始めた。雪混じりの雨がちらつく。P2直下で滑降途中の別パーティーの人から「上の方は結構カチカチですよ」との話を聞き、由佳里さんと私はクトー装着。13:50、P2(1845M)無事到着。風が強く時折雲が切れ、雨飾山の頂上が聳え立っているのが見えた。


雨飾山P2にて

14:15、写真を撮って滑降開始。雪はまずまず。たった10分程で300Mも降りてしまった。一度小休止。1350mの辺りからの急な斜面と入り組んだ地形は清水さんの後をゆっくり着いていく。土屋さん、室岡さん、藤澤さんは、急な斜面を果敢に降りていく。15:10、尾根取り付き地点到着。後はひたすら歩き。シールなしの微妙な上りがキツい。雨が途中で本格的に降り始める。15:40テン場到着後、2テントに分かれて食事&宴会タイム。Aテント、清水さんのナスやシソの前菜とほうとう鍋、藤澤さんの海鮮マリネや、山菜おつまみを堪能しながらゆっくりと夜を過ごした。こまめに水を作っていただいたり、テントシューズを貸していただいたり。大雨の中だったけど慣れたランドネメンバーのおかげでこんな状況でも快適に過ごせた。本当にありがとうございました!


4月5日(日) 天候:晴れ

テン場発7:30・・・湯峠8:35・・・大渚山ピーク10:15〜10:40−湯峠11:45−テン場12:20〜12:55−小谷温泉14:00

7:30テントを撤収せず大渚山を目指す。天気は快晴。昨日の雨が嘘のようだ。土屋さん先頭で林道をショートカットして湯峠へ。湯峠から頂上までは樹にオレンジ色の番号板が付けられている。雪は朝から暑い太陽に照らされてぐさぐさになっていた。大草連からのルートがきれいに見える。途中の1450〜1500mの急登を越したら後はなだらかなトラバースで10:15頂上到着(1566m)。妙高外輪山から北アルプスまで雄大な景色に圧倒!


大渚山山頂にて

頂上でシールをはずし滑降開始。1500m辺りで小休止&ピット堀。20cmくらいの所にわずかな層。その下70cmくらいは3月後半にドカ降った雪がしっかりくっついていた。その下がグサグサの氷。11:00土屋さんがトップで急斜面を滑り出した。わっ、と声があがる。雪崩!私の立っているところでは見えない。移動して覗き込むと雪が動くのが見える。雪が止まった。土屋さんは雪崩からはずれた場所に居た。他のメンバーは上林Lを先頭に右のなだらかな斜面を選びながらゆっくりと下る。とにかく慎重に降りて雪崩れた跡をトラバース。表面から15cmくらいの所が切れていた。幅30m長さ200mくらい(?)転倒の衝撃ではなく、通過して斜面を切った所から発生したらしい。11:45無事湯峠到着。遠くからでも雪崩の跡が見えた。何事もなくて本当によかった。
12:20テン場到着。テントを撤収して帰路に着く。14:00山田旅館着。改修中だったけど立ち寄り温泉はできた上随分まけてくれた。帰りに美味しいおソバを食べ、のんびりと春を感じる道を東京へ向かった。

雨飾山頂上は行けなかったけれど、上林Lのてきぱきとした取りまとめのおかげでP2と大渚山のピークが踏め、それなりの滑走も楽しめ大満足。和気藹々、楽しい週末を過ごせた。リーダー上林さんをはじめ、みなさま、ありがとうございました!

(加藤 記)

(上林追記)
2日目に大渚山の東斜面で起こした雪崩は、表面10〜15cmの湿雪が滑った物で、徐々に横幅も広がり最終的には大規模なものになっていたが、湿雪がさーと流れていく感じの雪崩で あまり危険は感じなかった。登っている時もピットを掘った時も予測できず、意外であったが何事も無くて良かった。また、この時期の雨飾山の山頂は少人数の足並みが揃ったメンバーでないと登頂は難しいと感じた。


ルート図 4月4日(赤が上り、青が滑走)4月5日(オレンジが上り、緑が滑走)