2011年2月 戸隠スキー場から飯縄山 山行報告

2月27日(日)

 7時、武蔵野線新座駅を潟見車で出発し、11時前に宿舎到着。本日は戸隠スキー場で足慣らしの予定であったが、翌日が雨の予報なので、急遽、予定を変更して飯縄山への山行を実施した。
 中社ゲレンデからではアプローチに時間が掛かるので、越水ゲレンデ乗り場まで宿の車で送ってもらう。2月に入って雪が全く降らないそうで、雪が少なくカサカサしている。
12:00リフトに乗り、2本乗り継いでリフト終点の瑪瑙山着。瑪瑙山より眼下のコルまで急な斜面を滑る。12:20コル着。そこで、リーダーの杉原さんから、膝の具合が悪いので自重して同行を取りやめたいとの相談があり、やむなく二人だけで決行することにした。
 12:30シール登高開始。細い尾根筋をやや右捲きにしながら登る。次第に斜度が急になり、気温も高いので、大汗を掻く。
 13:38飯縄山(標高1917m)山頂着。快晴の山頂からは眺望抜群。戸隠連峰、黒姫、高妻山が間近に迫り、その向こうの妙高、火打、雨飾山が連なり、さらに北アルプスの白き峰々までが望まれた。壮麗な山々をカメラに収め、行動食で空腹を満たす。山頂には、初めての雪山に単独で来たという青年登山者が一人いて、互いの写真を収めあった。
 14時、山頂出発。広い稜線で眺望満点。気分爽快な山上遊歩だ。14:10飯縄神社着。シールを剥がし、滑走準備。
 14:30滑走開始。いきなりの急な下りで鬱蒼とした森へ入り込む。灌木や藪が密生しているので、滑れずに藪こぎしながら抜けていく。いつの間にか森中の尾根筋から左下に外れたようで、気が急いて窪地で転倒してしまった。スキーの先端が木の根に嵌って、足を捻ったままの姿勢で転倒したので、スキーを動かせずどうにも身動き出来ない。  下にいる潟見さんにSOSを訴えたが、雪が深く斜度があるので登って来られない。四苦八苦しながらストックの先端でビンデングの踵を押しつけて、やっとのことでスキーを外すことが出来た。
 この転倒で10分ほどロスしたが、間なく尾根に出ることが出来た。多少重いザラメだが、木々の立て込んだ樹間をポールの練習のつもりで縫いながら、1430m付近の小さな萱神社まで滑走した。半ば雪に埋もれている社に手を合わせて無事を祈った。そこからはスイスイと滑って、15:30西登山道の入口に到着。この先はやや登りの林道で、やむなく歩く。 橋を渡り、ちびっ子忍者村に15:40到着。そこで宿舎に電話して迎えを頼み、少し先の戸隠神告げ温泉の駐車場で乗せてもらって、16時宿舎着。
夕食後、オーナーのアコーデオン演奏に合わせて、潟見さんと杉原さんは朗々と美声を張り上げる。二人とも見事なものだ。


2月28日(月)

 朝から雨なので、スキーを諦めて長野県信濃美術館に行き、東山魁夷の絵と荻原碌山の彫刻を鑑賞した。魁夷の絵は幻想的で美しく、碌山の彫刻は力強く逞しい。やはり、優れた芸術は人を打つものがある。その後、おぶせ温泉(あけびの湯)に浸かり、栗きんとんの桜井甘精堂で栗おこわの昼食を食べ、新座駅で17時半に解散した。

 今回の収穫は、未知の飯縄山行を初体験の二人で完走したこと。反省点としては、二日目、雨に気押されて、スキーを断念したこと。ならびに、森中での転倒時に慌ててしまって、冷静に対処しなかったことなどがあげられる  諸々手配して下さったリーダーの杉原さん、車を運転して下さった潟見さん、大変お世話になりました。

(関 記)