2014年2月 阿寺山・東谷山 山行報告

2月21日(金) 天候: 曇り


先週実施予定の山行だったが関東に降った大雪のおかげで1週間延期となり、参加者も3名となった。阿寺山は昨年 下見も兼ねて雪が落ち着いた4月に来ているが新雪の時期は初めて、東谷山も初めての山行だ。
21時20分頃 東所沢で木村車に拾っていただき新潟に向かう。赤城のあたりから道路に残った雪で実質一車線となり、上越国境のトンネルを抜けると まさに雪国だった。塩沢スキー場近くのクラウンロッジに0時30分頃到着し、軽く飲んで就寝。


2月22日(土) 阿寺山 天候: 曇 時々雪

8:45 除雪終点(広堀橋付近) --- 9:30 尾根取付点き(標高 520m) --- 12:50 阿寺山 山頂(標高 1509m) --- 13:10 滑走開始 --- 14:35 尾根取付き点 --- 14:47 除雪終点


6時に起床して7時過ぎに出発。阿寺山の登山口に向かう。除雪の終点に車を止められなかったため、少し戻った民家の近くに車を停めて除雪の終点で支度をしていると4人組のパーティーが到着し、その中に元ランドネ会員の錦織氏がいた。
8時45分に出発。尾根の取り付きまでは道路上を歩くが、いきなりすねまでのラッセルが続き大汗をかいた。
尾根の取り付きで後続のパーティーが追いつき、以後 交代でラッセルをしながら登る。尾根に取り付いてからは すねから膝上までの厳しいラッセルが続いたが雪は比較的軽く 大喜びで(上林だけか)登る。途中何箇所か雪が非常に深かかったり、斜度がかなり急な難所が数箇所あったが、なんとか切り抜けて ひたすらラッセルを続けて ほとんど休憩無しで登り続ける。森林限界を抜けたあたりからガスで真っ白になり、ホワイトアウトの中 傾斜が無くなれば山頂 という事で傾斜が続く限り登り続けて山頂に到着。視界数メートルで何も見えないが、平らになったのとGPSの確認で このあたりが山頂だろうという事で登り終了。森林限界までは風も無く穏やかだったが、山頂付近は風も強くてかなり寒かった。ランドネのメンバー3名だけだったら、山頂には到達できなかったであろう。別パーティーは山頂まで行かずに途中で引き返したようだが気がつかなかった。
すぐにシールを外して滑走に入ったが、完全なホワイトアウで、足元の斜度もわからない状態。コンパスで方向だけ合わせて まずは木村さん先頭で滑り始めるが 平衡感覚がおかしくなりそうという事で 先頭を上林に交代して滑走。少しずつ高度を落とすと視界も少しずつ良くなっていき、しばらく行くと登りのトレースに合流して一安心。樹林帯に入って風が収まる所まで一気に下って ようやく一息いれる。行動開始から ようやく3度目の休憩だ。登りで大ラッセルだった分だけ下りは当然全面深雪。ただし 均一な斜度の快適な斜面は意外と少なく、滑りやすい所を小まめに繋いで滑る感じだった。滑走し始めてから、登りの尾根ルートからだんだん北側に離れていったようで、途中から登りのルートに向かって南側にトラバースしながら滑るが、結果的には こんなに方向がずれていたのかというくらいの大トラバースになった(後からGPSトラック図を見ると それ程大きく方向がずれている事はなかった)。 かなり急斜面のトラバースもあったが雪は大変安定しており、問題なく登りのトレースに戻れた。地図で見るとシンプルな地形の山だが、細かい枝尾根や沢が多くあり、方向を誤るとどんどん目的地とずれていってしまう山である。
尾根の取り付きに戻り、自分たちが作ったトレースのレールの上を滑ると あっという間にスターと地点に戻ってフィニッシュ。たくさん登って充実感はたっぷりの山であった。
この後 六日町のイオンで買い物をして、二居の宿に向かう。本日の宿「福田屋旅館」は、かなり古い宿だが夕食はボリュームたっぷりで24時間入れる温泉も有り悪くなかった。夜はオリンピック観戦しながら飲んで就寝。


阿寺山 GPSトラック図

2月23日(日) 東谷山 天候:晴時々曇り

8:15 登山口 --- 8:47 二居峠(標高 1000m) --- 11:00 東谷山 山頂(標高 1553m) --- 11:30頃 滑走開始 --- 12:25 貝掛温泉入り口


支度をして8時出発。宿から少し歩いた登山口からシールで登り出す。今日は青空で気持ちが良い。二居峠までは樹林帯で暑かったが二居峠からは稜線となり、ぐっと気温が下がった感じ。標高1300m付近までやせ尾根の登りが続く。前日のトレースがばっちりついているが トレースのすぐ右側は雪庇、すぐ左側は潅木帯でトレースから外れて歩くことがほとんどできない。踏み固められた急な斜面でシールが滑り、皆 時々後ろにスリップしながら苦労して登る。潅木につかまって何とか登れる所もあれば、潅木が邪魔して歩きづらい所もあり、ともかく2度と登りたくない うんざりする登りであった。


山頂に向かう尾根

標高1300mを過ぎると尾根が急に広くなり斜度も緩くなり、ダケカンバとブナが混じった良い感じの樹林帯になった。快調に登って到着した山頂は例によって雲の中で、あまり視界も無いが 風が無く穏やかで昨日とは大違いだ。


東谷山山頂にて

写真を撮ってシールを外して滑走開始。ほとんどのトレースは貝掛温泉にダイレクトに向かう沢の方に向かっているが、リーダー判断で しばらく北西尾根を下ってから貝掛温泉に向かう事にした。これが大当たりで、北西尾根は やや狭くて風の影響で 多少でこぼこしているがノートラックのパウダーの斜面。標高1350m付近から貝掛温泉に向かう少し緩い沢状に方向を変えたが、ここも適度な斜度の全面ノートラックの開けたパウダーの斜面。おそらく今シーズン一番の快適なパウダーランを楽しめた。途中 ビデオ撮りしたりしながら下ると ほどなくして山頂からダイレクトに降りてくるルートと合流し、ここからはギタギタに荒れた斜面の滑走になる。少しだけ残っている深雪を拾いながら トレースに沿って滑ると あっという間に貝掛温泉入り口に到着。登りは楽しめなかったが、下りは大満足であった。宿に電話して車で向かえに来ていただき、宿に戻る。登りはちょっと大変だが お手軽な半日コースだった。宿で風呂に入り、越後湯沢の駅前で蕎麦を食べて帰宅した。


東谷山 GPSトラック図

(上林 記)