2014年4月 月山・湯殿山 山行報告

4月19日(土) 天候:晴れ

参加者 : 室岡(CL)、野村(SL)、上林、猪俣、佐藤、守谷、中井(ゲスト)、中野(ゲスト)
行程:道の駅にしかわ7:30=7:46 月山リフト上(1510m )9:15〜9:55姥ヶ岳山頂(1670m)10:05〜登り返し地点(1530m)10:20〜11:45月山山頂(1990m)12:00〜12:50月山東斜面登り返し(1250m)12:50〜15:15月山南尾根越え地点(1816m)15:30〜16:30駐車場(1150m)


月山スキー場はリフト営業したのが1週間前。リフト乗り場までのドライブウェイの雪壁の高さに驚かざるを得ない。さすがに夏スキーのメッカと言われた地である。リフトを降りて姥ヶ岳を眺めながら室岡リーダーから本日のルートが説明。滑りがいある斜面を狙って登ったり下ったりと実に楽しそうなコースである。まずは姥ヶ岳、登りの足慣らしとしては丁度良い感じ。山頂でまずは一息入れた後、四ツ谷川に向かってドロップ。初めて見た室岡さんのテレマークの速さに少し驚いた。2番手で滑るが中々追いつきそうにない。あまり無理すると派手な転倒をしそうなのでちょっとセイフティに滑りながら朝一番を楽しんだ。
シールを履き替えて月山の登りにかかると少しガスが多くなってきた。帰りの時に改めて気付いたが、この時の登りのルート取りは非常に良く、ハイマツ帯に阻まれることが全く無かった。少しの間、急登もあったが、じきに傾斜が緩んで月山頂上小屋が見え、すぐに山頂に到着した。自分にとって百名山39座目、山スキーとしては6座目。山スキー登山はランドネに入会して2年間での数なのだが、関西にいた頃には想像もつかない事実に少し感慨に浸る。記念撮影をしようとしていたら見知らぬ上機嫌なオジサンが「写真とるよ〜」と自ら撮影係を買って出た。「もっと楽しそうにしなきゃ!」との陽気な声に思わずポーズをとってカシャッ。若かりし頃のゲレンデスキー時代をちょっと思い出した。


月山山頂での記念撮影

この方、はるばる肘折温泉からピストンされているとのことで、元気な方がおられるものだと驚いた。頂上からが今回のメインディッシュとなる月山東斜面。頂上から少し高度を下げるとガスが切れて広大な斜面が現れた。多くの山スキーヤーは西南側へ滑って行くので我々以外にあまり人が見当たらない。1520m辺りで一度ゆっくり休憩をとった後、その下の急斜面にも入る。広大なため飛ばし過ぎてしまい、クラックに気付かず突っ込んで転倒した。


月山東に広がる広大な斜面


東斜面の最後のバーン

1250m付近で終了として登り返す。下りは沢を、登りは尾根を使ったが、この登った尾根はかなり下方まで快適な斜面が続いており、こちらを滑るのも楽しそうである。ここからの帰り道は山頂まで登る必要がないので南尾根の1800m付近を目指してトラバース気味に登る。稜線上に出てからは強風のために露出したハイマツ帯を避けるのが難しかったが、何とか四ツ谷川を見下ろすところまで出た。沢を越えてからは四ツ谷川左片斜面をトラバースしたりギルランデ気味に滑ったりしながら駐車場へとたどり着いた。
ネイチャーセンターに近い駐車場に予め張っていたテントに辿り着き温泉ピストン後に夕食。室岡さんの鍋とビールに舌鼓をうち、スキー談義に花を咲かせる。最初はとても完食できないと思われたうどんもきれいに無くなり満足満腹の1日となった。

(守谷 記)


月山 GPSトラックデータ (赤色:登り、青色:下り


4月20日(日) 天候:晴れ

参加者:室岡(CL)、野村(SL)、上林、猪俣、佐藤、守谷、布原(ゲスト)
行程:ネイチャーセンター(810m)8:13=9:58東面ドロップ(1390m)10:15〜10:20登り返し(1220m)10:35〜11:20湯殿山山頂(1500m) 11:50〜12:20ネイチャーセンター(810m)

 6時起床。本日も晴れ、風もない穏やかな朝である。昨夜の鍋で雑炊の朝食を摂る。テントを撤収し、出発点のネイチャーセンターへ移動する。すでに数パーティがスキーや登山に出発している。
 今日は、湯殿山東斜面を滑りこれを登り返し、山頂から南斜面を滑る予定である。各々暑さや日焼け対策を施し、Lを先頭に出発する。正面に目指す湯殿山を望み、石跳川沿いの左岸をゆるやかに登って行く。


石跳川沿いを湯殿山に向かう

 カワクルミ沼からの沢の合流地点で右岸に移る。大きなブナの木も現れ、尾根を行く。しだいに斜度が増し、クラックも多く見えて南面を滑れるか心配になる。1390m付近から石跳川に向けほぼ真東に良い斜面があり、この斜面を滑ることとする。上部にクラックがあり、これを避け少しトラバースする。Lが先頭で一気に滑り、皆もこれに続き標高差160mほどを実に気持ちよく滑る。ここで、靴擦れで不調な布原さんは、そのまま下山となる。シールを付け登り返していく。滑るとアッという間の快適な斜面も、登りは何と時間の長いことか。ようやく1時間程で山頂に到着する。疲れを吹き飛ばす360度の大パノラマが待っていた。北に日本海の海岸線と鳥海山の美しい姿が見える。東には月山・姥ヶ岳が大きい。南に蔵王、朝日連峰も真っ白な山を連ねている。皆笑顔でしばし記念撮影をする。


月山をバックに 湯殿山にて

 ゆっくりと景色を堪能し、いよいよ南斜面の滑走となる。頂上直下はクラックが大きく横に走り、Lは西に大きく回り込みドロップ。快適に150mほど滑った1300m付近で再びクラック、これは東へ大きくトラバースする。すると眼下においしそうな斜面が雄大に広がり、これを一気に滑り降りる。おいしい斜面は一気にいただくか?もったいないので分けていただくか?Lは前者のようである。斜度が緩くなった斜面を行くと、今は雪原のブス沼、さらに下り朝の沢の合流地点付近で左岸に渡る。所々川が出始めた石跳川沿いを滑ると出発点のネイチャーセンターに到着した。今回は、好天にも恵まれ、地元のLならではの好斜面に皆大満足の山行であった。
 この後、志津の清水屋旅館の温泉で疲れを癒し帰路についた。
 (佐藤 記)

湯殿山 GPSトラックデータ (登り:赤色、下り:青色