2014年1月 月山姥沢・葉山山麓 山行報告

1月11(土) 天候:雪(出発時雪弱く、下山時風雪強くなる)

志津除雪最終地点(730m)0925…池・北東寄進路変更(930m)1100…姥沢小屋西(1285m)1250−(1033m)1330…(1143m)1430−志津除雪最終地点(730m)1550

 月山は、遠く、しかも降雪量も半端ではないと予想された。週末の天気予報は、冬型であった。しかし、東京組は、木村車と深井車に分乗したが、皆のモチベーションが極めて高く、それぞれ都合をやりくりして午後7時には東京を出発し、寒河江の道の駅に午前1時過ぎには到着した。猪俣えさんがご用意してくれたおでんをつまみに小宴会をして就寝する。雪は、小降りであった。
 午前6時頃、起床し、前泊道具を撤収し(猪俣りさん合流)、計画どおり寒河江IC近くの立寄り温泉に朝風呂に行く。入浴組と準備組に分かれる。その後、西川の道の駅で室岡さんと中野さんの東北組と合流し、メンバーが全員そろう。志津の駐車スペースの関係から、猪俣りさんの車を道の駅に置いて室岡車、木村車、深井車の3台で志津に向かう。山に近づくと、雪が増えてくる。
 志津の除雪最終地点に到着する。先行者なし。室岡さんによれば、この時期の週末には先行者がいるのが普通であるということである。出発前、室岡さんから、930Mあたりの沼(池)で北東寄りに進路を変更することが確認された。
 午前9時25分頃、出発する。地元中野さんが先頭でラッセルしながら進み、室岡さんのルート指示を受けつつ、ラッセル先頭を交代しながら、姥沢方面(北)に向かう。途中、深井さんからワッフ音がしているとの指摘があった。
 午前11時頃、930Mあたりの沼(小さな小屋あり。ただし、小屋に入れるかどうか不明。)で北東寄りに進路を変更する。樹林が疎になってくると、風を受けるようになる。
 姥沢小屋を右手に見ながら、高度を上げるが、なんとか姥沢小屋西側(1285M)に到着する。風が強く、登行を止めることにする。樹木の少なく、斜面であり、風が強く、シールを外すのに苦労する。西側の斜面にトラバースし、室岡さんを先頭に滑降する。
 最高です!!!(全員一致)。
 標高差250Mを滑降したが、あっと言う間である。
 登り返しのため、シールを着けようとするも、赤坂裕のシール(CT40)は、接着面に付着した雪が取り切れず、その結果、スキー板との接着が弱く、出発後直ぐにシールが外れてしまう。室岡さんからタワシを借りてシール接着面の雪を丁寧に落とし、板とシール接着面の吸盤がしっかり着くようストックでシールと板に圧をかけたところ、その後、シールトラブルは、なくなった。私が外れた後、他のCT40の使用者もシールも外れて室岡さんがタワシを貸していたようだ。赤坂裕は、この日の山行後、宿に向かう途中でタワシを購入した。
 時間も押してきて風もあったことから、標高差100M程度を登り返し、ブナ林を滑降した。斜度が緩くなると、登りトレースを利用しなかったことから、室岡さんを先頭に下りラッセルとなった。室岡さん、ご苦労様でした。段々と風雪が増して天気が悪くなってき始めたが、最後は、道路上のトレースに従って無事に駐車場所に戻ることが出来た。山ノ内の集落にある廃校になった小学校を利用した研修施設「やまばと」に宿泊する。値段、食事、快適さの三拍子揃った素晴らしい研修施設であり、夕飯にはイワナ(石黒さんによると、天然物)、芋煮が出た。ヘルメットカメラ等で撮影した映像で2次会は、盛り上がる。
(赤坂ひ&と) 


GPSトラック図


1月12日(日) 天候:雪(出発時雪弱く、下山時風雪強くなる)

山ノ内集落除雪最終地点(260m)0845…三枚平(390m)0930…(927m)1145…尾根(1095m) 1250−北面方向(950m)1400…尾根(1081m)1430−山ノ内集落除雪最終地点(260m)1540

 朝食を午前8時に終え、山ノ内集落の除雪最終地点に行く。先行者の2台の駐車があり、我々の3台と合わせると、駐車は一杯であった。三枚平の先くらいまで先行者のトレースを利用させてもらう。地図上の927Mの尾根下から斜度が増し、ラッセルがきつくなる。石黒さん、深井さん、猪俣りさんらラッセル精鋭に道を切り開いてもらう。927Mの尾根に上がると、尾根筋は広く、なだらかで歩きやすい。天気は、相変わらず雪であるが、視界はあり、風も強くない。尾根の1095Mあたりでシールを外し、本日、一本目の滑降とする。シールを外し、滑降する直前、藤澤さんの板に雪がへばり着き、雪下駄になっている。急いでケアして問題なかったが、昨日も下りラッセルでブレーキになったそうである。
 尾根筋から北面を滑降する。雪質抜群。途中、私達を含め若干の転倒したメンバーがいたが、無事に滑降を終え、登り返すことにする。遠くの方で轟音が聞こえていたが、木村さんによれば、雪崩の音ではないか、ということであった(その後も音が続いたので前線通過に伴う雷鳴と思われる:深井注)。登り返しは、滑走斜面と異なるが、滑降した斜面がそこそこの斜度があったため、登りの傾斜もきつく、ラッセルが甘くなかった。猪俣りさんが道を切り開く。途中、猪俣り、木村さん、猪俣えさんの順で急な場所でキックターンし、いよいよ赤坂ひの番でターン完了直前にズリ落ちてしばらく独自ルートを辿り、室岡さんの助けを受けながら、元のトレースに戻る。赤坂ひの後にいた赤坂ともズリ落ち、石黒さんにお世話になった。登り返した後、木村さんから振る舞われたキンカンが美味しかった。
 全員無事に尾根に着き、シールを外し、滑降開始した。途中、天然(?)オープンバーンがあり、最高の滑りを堪能する。昨日と異なり、下りトレースを上手く利用出来る地形であったことから、ほぼ下りラッセルなしで駐車地点に戻る。
 午後4時過ぎには「やまばと」に戻り、松屋式コーヒー、各自持ちよりの自慢の地酒、猪俣えさんの美味しいおつまみで食前小宴会の後、宿の夕飯は、キムチ鍋だった。たらふく食ったにもかかわらず、少なくとも赤坂ひは、飲み食い激しく、午後10時半過ぎに就寝。
(赤坂ひ&と)



1月13日(月) 天候:雪(風雪強いが時々晴れ間)

山ノ内集落除雪最終地点(270m)0820…三枚平(390m)0940…547.9尾根台地(690m)1105〜1125−北東斜面(560m)1135〜1150…尾根台地(690m)1215〜1225−登りトレース跡(470m)1250−山ノ内集落除雪最終地点(270m)1315

 東京組は帰りの長い道のりの為、今日は半日コース。昨夜からの雪は思ったほど積もらず、車の上に30cmほどの積雪。美味しい朝食をしっかり頂いた後に腹ごなしの除雪を行い、出発。心配していた道路の除雪は終わっており、無事除雪終了地点に到着。今日は他の車もなく、貸し切りのようである。
 ビーコンチェック後に出発。スキーペン (SP) 20cm程、くるぶし程度の快適なラッセルを楽しみながら進む。昨日のトレースはかすかに見えるが、トレース跡も特にラッセルが浅いわけではない。330mの杉林入口までは田畑の中を進むが、この平坦がつらい。斜度のある登りかラッセルならつま先が上がるのでよいが、平坦歩行は靴先が足に当たり辛い。杉林から三枚平の南を通り450mからようやく本格的な登りになる。風にたたかれて重めの雪をラッセルして690m台地に登り上げる。上の方ではSP50cm程で膝ラッセルとなる。
 風雪激しく寒いので、シールを外して逃げるように滑降に移る。先頭を滑った猪俣りさんから、無線で「むちゃくちゃ重い雪で、最初が崖」との連絡。ちょっとビビりながら次に続くが、雪面が見づらい上起伏があると重い雪に刺さる。結構しんどい思いをしながら一段下る。下りきった皆から「重かったね〜」の声。但し、今日はワッフ音も聞こえず、スキーカットでも安定している。次の一段は斜度もゆるくなりほとんどターンもできずに降りてくるだけ。深さは十分なのに、もう少し軽い粉雪だったら良かったのにと思う。この斜面で転倒者(埋没者?)が続出した。「もっと太い板が欲しい」との声が出て、戦意消失している皆にリーダーから「もう一本」の一言。すぐにシールを付け、先ほど付けたラッセル跡を使って登る。元気のあるメンバー半分が690m迄登り上げる中、我々はわずか下で登行を止め、シールを外す。今回は先ほどより北東斜面を滑る。さらに風雪は強まるが、慣れたせいか先ほどよりは滑りやすい。と、思っているとスキーが刺さって動けない人多数。最後のオープンバーンは斜度が緩くターンが出来ない。杉林に入ってからは快適な林間滑降。田圃の中はトレース跡を使い、後ろの方は良く滑って快適に進めた。あっという間に駐車地点に到着。楽しかった3日間のスキーが終わった。
 宿に帰り、着替えと片づけをさせてもらい、帰路に着く。途中ゆざ温泉のあいかも会館にて、温泉&そば。温泉は少し小さめながら泉質もよく、温まるお湯。そばは名物の鴨つけ麺そばを頂く。暖かい鴨鍋と板そばのセットで味もちょうどよく、漬物共々、美味しかった。ここで各車ごと解散。その後東京組はなぜか高速のSAで会ったりしながら、渋滞もなく思いの外早く帰れた。
 室岡リーダー、他参加者の皆さんのおかげで、今シーズン初めての山スキーを堪能させていただきました。ありがとうございました。
(深井)