2015年3月 武尊山・尾瀬岩鞍周辺 山行報告

3月13日(金)

 木村車(藤澤,小見山同乗, 練馬21:00発)、埴原車(豊原同乗)の2台。関越自動車道 赤城高原SAで22:30埴原車と合流。沼田インターを出て老神温泉近くのセブンiで翌日の朝食と行動食を買い23:30片品村の小屋に到着。着いてから小屋の鍵を忘れたことに気付く。近くでコテージ(エバー・グリーン)を管理するKさんに電話して預けてある鍵を持ってきてもらい、中に入りやっと落ち着いた。


3月14日(土) 天候:快晴

小屋 7:45 →(車)→ 逢瀬橋 → 8:00オグナスキー場8:30→(リフト)→ 9:00ゲレンデ・トップ(1,820m)9:25 → 10:25前武尊山頂10:35 → 11:50家ノ串山12:10 → 12:30西俣沢登返し点(1,600m)12:45 → 13:15再滑走点(1,740m)13:25 → 13:45鞍部(1,500m) → 14:00西俣沢林道(1,235m) → 14:40逢瀬橋(1,025m)

 6:00起床。就寝中に変に寒いと感じた。朝、豊原さんから2階の窓が開きっぱなしになっていたと聞いて納得。カーテンに隠れて気づかなかったが、私が先週来て窓を閉め忘れていたらしい。
 各自朝食を済ませて小屋を出発。2台で今日の終点である逢瀬橋 右岸の駐車スペース向かう。道路脇の駐車スペースにはすでに7台の車が止まっていた。このほとんどがオグナ〜西俣沢のBCスキーを楽しむパーティーのようである。埴原車を置いてから木村車でオグナスキー場に向かう。
 オグナスキー場で計画書を投函する。リフト回数券4枚(1枚400円)を購入してゲレンデ・トップに向かう。リフトに乗っていると風の冷たさが身に染みる。ゲレンデ・トップは標高1,820mで、今日の最高点である家ノ串山との高度差は280mほどに過ぎない。ビーコンチェックを入念に済ませてから山頂に向かう。豊原さんと埴原さんはシール登行が今日で2回目という。最初の急登でやや戸惑い気味である。LとSLの細かいアドバイスをうけながら、それでも前武尊山頂に着くころには行動にさしつかえないほどに慣れてきた。前武尊山の頂上はこれからBCを楽しむ大勢の人がたむろしていて、なおも、次々と登ってくる。我々はそのまま剣ヶ峰のコルを経て家の串山に向った。剣ヶ峰の東面のトラバースは過去に雪崩事故があった場所なので一人ずつ間隔をあけて進む。家ノ串山手前の尾根筋の登りは安定した積雪で案外楽にクリアできた。しかしながら南東の斜面には小規模の雪崩の跡が見える。
 天気は相変わらずの快晴で風も弱くなってきている。頂上でシールをはずして昼食をとり出発。
 山頂からトラバース気味に沢筋の中心まで滑り、後は沢の中央部を思い思いのラインで滑り降りる。雪質はややクリーミーながら重くもなく快適である。先行パーティーが1組あったもののラインを選べばバージン・スノーが堪能できる。途中で先行パーティー(5〜6名)の登り返しとすれちがう。これより先は終点までシュプールを全く見なかった。沢筋を高度500m降りてから小尾根状の斜面を140mほど登り返す。再び滑走モードに変えて密な樹林帯をゆっくりと100mほど下った辺りからほどよく開けた斜面が現れた。これより北に見えるの顕著な鞍部(標高1,500m)に向かって滑り、さらに沢を西に260m下って西俣沢の本流に出た。スノーブリッジを左岸に渡ると林道である。林道は少し行くと再びスノーブリッジを渡って)右岸となる。西俣沢の渡河はいつ来ても面倒なので標高1,350m辺りから南東にトラバースして直接右岸の林道に出るルートも良さそうに思われる。右岸に渡ってからは緩傾斜の林道を滑り降りると車をデポした逢瀬橋であった。
 木村、埴原両氏が車を取りに行っている間に、他のパーティーが次々と降りてきた。何処を滑って下りてきたのか聞いたところ、西俣沢の沢筋をそのまま降りてきたとのこと。よく雪崩に合わなかったものである。沢筋の標高1,550m〜1,250mの区間は狭隘で積雪期は日常的に両岸から雪崩れが発生しているのだ。
 小屋に戻る途中で山太屋(酒・食糧・雑貨・燃料店)に寄って飲み物などを購入する。
 風呂は「花咲の湯」はこの時間混んでいるので小屋の風呂を用いることとした。
 夜ごはんは豊原さんが仕度してくれた肉と野菜がたっぷり入った水鍋と煮込みうどんを堪能した。




3月15日(日) 天候:曇り〜快晴(無風)

小屋 7:40 → (車) → 8:10尾瀬岩鞍スキー場 → ゴンドラ山頂(1,675m) 9:00→尾根ジャンクション(1,840m)10:20→ 10:40 西山頂上11:20→尾根ジャンクション11:30→ 11:40右の俣沢(1,600m) → (登り返し) → 12:35尾根ジャンクション13:30 → 13:45西山旧ゲレンデ → 13:50西山第1リフト → 14:10岩鞍スキー場駐車場

6:00起床。昨夜の鍋のダシを使った煮込みうどんで朝食を済ませて出発する。
 岩鞍スキー場は3月に入ると駐車料金が無料となるので車2台で行くことにする。
 インフォメーションに登山届を出すと受付の女性に細かくチェックされた。何でも16:00までに下山報告しないと警察に連絡するそうだ。
 ゴンドラ1回券(大人800円、シニア700円)とリフト1回券(500円)を買ってゴンドラ山頂に向かう。
 西山には右手の尾根通しに登る。尾根の取付きはゴンドラ山頂と西山第3リフトの中間あたりの鞍部から入るのが良い。今日は豊原さん埴原さんの登行練習を目的に二人で交代しながら先行していただくことにする。比較的登り易い樹林帯を1時間40分で西山頂上に着いた。山頂は360°の展望である。
 北側の谷川岳から時計回りに燧ケ岳、白根山、皇海山、武尊山、至仏山などが見える。山頂で滑走モードに変えて1,840mの尾根ジャンクションまで戻るように尾根通しに下る。ジャンクションからは南西に延びる尾根を少し下ってから、樹林の隙間の斜面を選びながら右の俣沢方向に滑り降りた。樹林は思ったほど密ではなく雪質も滑り易くて楽しい斜面であった。高度240m下って右の俣沢に出合った所から再度ジャンクションまで登り返した。
 ジャンクションで昼食を取った後、これから滑るケヤキ沢方向の雪崩チェックを行った。ピットを約1.0m掘ってのコンプレッション・テストである。予想では先ず雪崩の心配はないだろう。であったが、深さ40cm位のところでみごとな滑り面が現れた(コンプレッションの後でありピースの厚みは35cm位)。このことから当初、尾根から直接ケヤキ沢の急斜面に滑り込む予定を変えて、数メートル下の緩傾斜から滑り出すことにした(実際この後、沢の中間部で滑走によって極小規模なブロック雪崩が発生した)。快適なボウル状を高度を確認しながら300m滑って旧西山ゲレンデに出た。あと高度100mくらいはサイドカントリ・カントリーを楽しめそうであったが、下りすぎて江戸沢の支流に入り込んでしまうとゲレンデに戻るのが厄介と思われる。旧ゲレンデを最下部まで滑って終点である。ここはには旧ゲレンデの滑走を楽しむボーダーたちがたむろしていた。西山第1リフトに乗り国体女子(沢)コースを滑り降りた。インホメーションに下山報告をしたのち駐車場に向かった。



〈後記〉
 尾瀬周辺は積雪さえあれば東京から近くて便利な山域です。
 雪質は、1〜3月上旬まではパウダーに当たる確率が高いです。
 今回は2日(2コース)とも雪質に恵まれて楽しい山スキーでした。
 西俣沢のコースは決して初心者の入門コースではありません。しかしながら今回が2度目というゲストが楽々と?楽しみながら完走できました。これは天候に恵まれたこともありますが、リーダー及びサブリーダーの適切なアドバイス・指導と力量によるものと思われました。