2016年1月 黒姫山・妙高三田原山 山行報告

1月29日(金) 天候:小雨のち雪

 石黒さんに角田宅まで来てもらい、石黒車にて小田急線・千歳船橋駅で佐々木さんをピックアップ、その後道中の福原さんを乗せて関越練馬インターに入る。深井さんは単独で行き、土曜日朝に合流する予定だ。東京は朝から雪予報であったが小雨で気温も低くならず、しかし思ったより高速は混雑していた。横川SAからチェーン規制をしていたので、そのせいでの渋滞が発生し、信濃町インターを降りた時には25時に近かった。今回の宿は、佐々木さんが探してくれた「フォレストイン シャーウッド」という貸コテージで、設備はすべて整い、料金もリーズナブルな宿だ。いつものように軽い酒宴を開き、眠りについたのは3時を回っていた。


1月30日(土) 天候:晴のち曇り

黒姫高原スノーパークスキー場第2ペアリフト上(1188m)0930…稜線(1980m)1230…稜線(2016m)東尾根滑走開始1300−1396m台地付近1430−スキー場レストハウス1600


 朝8時過ぎにスキー場駐車場で深井さんと待ち合わせをし、リフトに乗る。パトロールと黒姫の雪の状態やコースを話しながら、上のリフトが動くのを暫く待つ。9時に動くと聞きながらもなかなか動かず、その間シールを貼ったり、ビーコンチェックをしたりしてやっと動き始めた。
リフトを降りてこれから上る斜面を見上げるも藪が多く、今まで何度も来ている人は「こんな藪の多い黒姫は初めてだ」と呟く。山に入っている人も少なく、私達のパーティがトレースを作り、その後を別の3人組パーティが追ってくるだけのようだ。藪をよけながらの登高だが、上部は深いラッセルで、石黒さんと佐々木さんが先頭に立ちみんなを引張ってくれた。やっと稜線に立ち、強い風の中、夏道方面に平行移動し、東尾根の滑降点に立つ。藪の多さに委縮し、どこをどのように滑るのかを考えていると、まず先頭を佐々木さんが藪を縫う様にさっそうと滑り出した。私はこれだけの藪の中での滑走は初めてだったので、へっぴり腰の後傾滑りだったが、兎に角怪我をせず安全第一に考えて滑った。福原さんもこの藪には難儀したようで、初めて貴重な経験をしたとの感想を述べていた。途中、1396m台地を少し左にそれているのに気付き、トラバースで修正をしたが、問題なく東尾根コースを滑りスキー場に降りてこれた。気持ちよく滑れたのは一瞬だったが、藪スキーもこれまた山スキーの中の醍醐味として経験値を上げたと思う一日だった。
 下山後は、黒姫ライジングサンホテルで入浴し(500円)、黒姫駅前にある信濃屋そば店で夕飯を食べ、酒屋で石黒さんお薦めの日本酒「大信州」を買った後、宿での宴会となった。
 今回は無線免許を取得し、メンバーから無線機を借りての山スキーで、無線機の重宝さを実感した。
またiPhone用のGPSアプリ「FieldAccess」を使用して、山での使い勝手を試した。ガーミン製の専用GPSと遜色ないくらいに使え、費用対効果を考えたらかなりの優れものだと実感した。充電が持つのか心配したが、モバイルデータ通信をオフにして使用し、下山後のバッテリー残量は57%だった。

(角田 記)
 

 (黒姫山稜線2016m付近滑降点)
 

 (1240m付近で小休止)


GPSトラック図


1月31日(日) 天候:曇りのち晴れ

杉ノ原第3高速リフト山頂駅(1855m)1010…三田原東小ピーク(2320m)1155〜1230−池ノ峰南県道出会い(1360m)1345〜1357−第2高速リフト乗り場(1080m)1410


 快適だが暖かすぎる部屋で(28度設定)寝苦しい夜を過ごし、朝7時前に起床。荒れる予報とは裏腹に、車の上にうっすら積もるほどしか雪は降らなかった。宿には電気コンロ、電子レンジもあり調理器具はそろっている。各自朝食を食べて出発。
 いつもより空いている杉ノ原駐車場に車を停め、支度を整えゴンドラ乗り場に。会計の福原さんがリフト券を買ってきてくれたが、高速リフト1回券が1枚足らない。窓口でゴンドラと高速リフトだけで登れると言われたようだ。しかし今回は帰りがゴンドラ乗り場なのでもう一枚必要だった。少し混んでいるゴンドラと第3高速を乗り継いでゲレンデトップへ。山へ入る支度をしているグループが他にもいた。
 支度を整え、ビーコンチェックをして出発。昨日ラッセルが少なかった角田さんがトップを買って出る。とは言え、先行者が列をなしており後に続く。少し登って渡る沢も、例年に比べ雪が少なく深くなっている。ブッシュがアンカーになっているが、上部は無木立の斜面で風の影響もわからないので雪崩には要注意、先行者との間隔をあけ止まらないように進む。が、止まってほしくないところで角田さんが日焼け止めを塗りお色直し。今日一番の緊張する場面でした(笑)。その後は快調に高度を上げるが、2150m辺りでリーダーが遅れる。原因はビンディングのヒールピースを落としたとの事。何のことやらと思っていたら、登行モードと滑走モードでヒールがスライドするのだが、調整不足で外れるらしい。山ビンディングとしては如何なものか。15分程の休憩の後、再出発。稜線に上がると風は出るが、いつもに比べれば思ったほどではない。外輪からドロップする場合のポイント2300m鞍部の地形が、雪が少なくて斜度が緩く見える。何十回か登っているが、こんなのは初めてだ。遠くに見える乙妻山の斜面も黒く見える。せっかくなので景色の良い小ピークで登行終了、昼食とする。
 記念写真を撮ったら滑降開始。いくらか日射はあるが、昨日は曇だったようでモナカにはなっていない。やや重のパウダーだが、快適。と思ったら、わずか下ったところでリーダーのビンディングが外れた。今度はヒールピースがステップインしない。悩んだ末、手を使って固定。結構苦労するビンディングである。その後はしばらく快適な斜面だが、1900m?辺りから林間となる。この辺は普段から樹が密なので薮は気にならないが、地形の凸凹が多いような気がする。雪の状態は良く、足前が揃っているので、順調に進む。池ノ峰手前で尾根を左に下り、緩斜面を前日のトレースをたどる。ここは薮が多いので、いつも以上にジェットコースタ状態である。それでも山頂から1時間ほどで県道に出た。休憩の後、県道を快適に滑って、10分少しでゲレンデ第2高速乗り場に着いた。
 と、ここから第2高速に乗ってゲレンデを下りたのであるが、ゲレンデ下部についてもリーダーが来ない。どうしたのかと思ったら、しばらく遅れて、片方のビンディングのヒールピースを無くして降りてきた。テレマークではないのだから、困ったものである。それにしても山の中で無くて良かったと、一同胸をなでおろした。
 駐車場で解散、深井は長野に、他のメンバーは妙高温泉(関川共同浴場大湯250円)に立ち寄って帰った。
 薮スキーを覚悟しての週末でしたが、皆の行いが良いのか、リーダーのおかげか、思いの他滑りも楽しく、久しぶりの厳冬期の三田原も楽しめました。ありがとうございました。                           

 (深井 記)


(三田原山小ピークにて)


GPSトラック図