立山〜槍ヶ岳〜新穂高温泉(日本オートルート) 会山行報告

 

日程:2005年4月30日〜5月4日

メンバー:長坂(L)、鈴木(SL)、中山(装備)、阿部(会計)、宮本(記録)大坪(双六小屋にて合流)

 

430日 立山室堂ターミナル 〜 ザラ峠 〜 五色ヶ原山荘(泊) 

51 日 五色ヶ原山荘 〜 薬師岳 〜 太郎平小屋(泊)          → 51日の山行報告へ

52日  太郎平小屋停滞

53 日 太郎平小屋 〜 黒部五郎岳 〜 双六小屋(泊)          → 53日の山行報告へ

54 日 双六小屋 〜 槍ヶ岳 〜 新穂高温泉               → 54日の山行報告へ

感想編  「初心者が日本オートルートを完走するには?」              →  感想編へ

 

4月29日深夜上野駅発 急行「能登」で富山に向かう。

今日は暑かった。街行く人々は皆半袖姿である。宮本は軽量化のため、初めの自宅から兼用靴で登場。オレンジのハットにオレンジのウェア、むき出しのスキー板とストック、そして蛍光黄緑の兼用靴は、人目をかなり引いたようであった。女子高生か女子短大生かわからないが、携帯電話でバシバシ写真を撮られ、中にはフラッシュの光が見えた。完全に変人扱いだ。「俺は立山から槍ヶ岳まで大変なところを縦走するので、軽量化のために、少しでも体に負担を掛けない様にするためにこうしているんだよ。」と説明したかったが、どっかに連れて行かれて、立山に行けなくなるので止めて置いた。もう…いいんだ!少しいじけ気味であった。上野駅で皆と合流してホッ、とする。やっと違和感がなくなった。

 

4月30日:快晴

室堂ターミナル1100……一ノ越12051220――御山谷2400m……獅子岳14381510 ――ザラ峠15191552

……五色ヶ原山荘1649(泊)

 

 一ノ越を目指して

観光客でごった返す室堂から一ノ越までシール登高。体が慣れていないためか汗をかいた割には、なかなか近づかない。振り返ると下の雷鳥沢に色とりどりのテント村ができていた。雄山の山頂は雪がなくなっていた。今年は予想に反して雪が少ないのだろうか。

御山谷滑走。立山付近の雪の量は2年前に比べるとだいぶ少ないそうだ。2,400m付近まで暫し滑走を楽しむ。2,275mの平地まで下降して直接ザラ峠を狙う案も提案されたが、リーダーの過去の経験と全員の協議の結果、定石通り鬼岳と獅子岳のコルを目指して登り返すことになった。  

鬼岳の頂上からのシュプールも見受けられた。獅子岳の急斜面を、鈴木さんを先頭にシール登高。かなり傾斜がきつく登りづらかった。雪も腐っており、足場がすぐ崩れてしまう。阿部さんが5mほど滑落するが、すぐスキーを担いで上がってきた。登りきると五色ヶ原が見渡せた。もう少しだ。

そして今日最後のザラ峠への滑走である。実際は獅子岳からザラ峠に雪はなく、獅子岳南斜面からザラ峠を東に250mほど下ったところを目指した。さあ、お楽しみの滑走だ、と喜び勇んだのもつかの間、私は尻込みしてしまった。35度くらいの斜面がずーっと続いている。皆かっ飛ばしてあっという間に見えなくなってしまった。戦国時代の武将佐々成政になった気分で思い切って滑り、何とか皆のところにたどり着いた。五色ヶ原に登り返した後、振り返えると滑走してきた斜面が垂直の壁のように見えた。すごいところを滑ったものだ。

五色ヶ原山荘到着。お楽しみの夕食はカレーライスのみ。幸いご飯はお変わり自由なので、皆でフリカケごはんにして食い足すことにした。私たち以外の宿泊客は2人組と単独行者の計10人ほどであった。前夜の寝不足があるため全員が夕食後すぐ就寝。          →  51日へ進む。>

 

      獅子岳から五色ヶ原を望む                   五色ヶ原から滑走した獅子岳の斜面を振り返る。