2025年 八甲田酸ヶ湯ガイドツアー
概要
日程:2025年 2月 3日(月)(前泊)~ 7日(金)
参加者:
ランドネ会員・会友:井上(代表世話役)、田原、野村
元ランドネ会員:川久保、安仁屋、長坂、佐藤(会計)、梶田(世話役)
その他:小見山、濱崎
内容
スキー協の行事の一つであった酸ヶ湯ガイドツアー・エキスパートコースの流れを汲む、酸ヶ湯温泉ガイドツアーが今年も予定通り行われた。しかし今年はハプニングの連続で今後長く語り継がれるであろう記億に残るガイドツアーとなった。
これまで度々悪天候に悩まされてきた経緯もあり、数年前から催行日を2月の第1週に変更して実施してきた。しかし今年は運悪く観測史上最悪と言われる寒波と重なった。青森も大雪の報道があったが青森市内は心配したほどでは無く前日に酸ヶ湯に集合し、久し振りで大雪パウダーに参加者の期待は膨らんだ。
初日 一夜明けると太陽が輝き白銀がまぶしい好天気、風も無く絶好のコンディションに心が弾む。これまでバスは9時出発であったが、ロープウエーが混むとの事で8時40分発に変更されていた。ロープウエー乗り場に着くと長蛇の列が駅からはみ出しており、中国の春節と重なったせいもあり待ち時間は2時間以上という。去年も1時間待たされうんざりしたが、今年はそれどころではない。並んで暫くすると突然強風の為ロープウエー運休のアナウンス、皆愕然、茫然、がっかり・・・。頂上は強風(25m以上)が吹き荒れているらしい。仕方なく再びバスで銅像コースの終点まで移動し、逆にそこからハイクアップ。山スキー本来の登る楽しみを味わいながらの2時間30分登行、前岳のふもと(1060m)から温泉コース方面に向かって滑走開始、ブナ林を縫って快適にパウダーを楽しんだ。早めに酸ヶ湯に戻り入浴、お決まりの酒盛りの最中に停電が発生(16:30)!何度かついたり消えたりしたがついに真っ暗に(17:20)、大雪の為電柱が折れたらしい。我々はヘッドランプを持っているので明かりはなんとかなるが、暖房が切れて寒い。廊下・食堂・風呂も暗いがLEDランプがついてそれなりのムーディーな感じで雰囲気が良い。夕食を早めに済ませて酒盛りの続きの最中9時過ぎに電気が回復、やれやれと一息ついたが水を差された感じで酒盛りも中断、早寝する。それにしても電気の有難味と、電気に頼り切っている生活の怖さが身に染みて感じる停電騒動であった。
2日目 今日こそと張り切って朝食をとるが、又ロープウエー運休の報が入りがっかり。それでもガイドの徳さんと相談して酸ヶ湯温泉裏から仙人岱に向かい宮様コースを登る。今日は林の中も猛吹雪の瞬間もあり、徳さんの自然観察(きくらげ、キノコ等)の説明を受けながらゆっくり登る。強風で出来た巨大なツリーホールに気をつけながら地獄湯沢を横切って出発地点に降り早めに宿に戻る。何となく皆消化不良だが、悪天候には勝てない。
3日目 半日とはいえ2日続けてのロープウエー無しツアーは厳しかったので、運休を聞いて正直ほっとした。例年中休みは年寄りにはちょうど良い休養日となってた。
4日目 ガイドが其田隊長に代わり、休んでばかりでは仕方が無いので半日ツアーに出かける。ロープウエー横からフォレストコースに沿って2時間ほど登り、火箱沢に降りる。(青森と田代の道路分岐点)雪はパウダーで絶好なのだが、滑り距離が短く何となく物足りないが仕方がない。風が強くブナの梢を渡る音がゴーゴーとうなってまるで宮沢賢二の童話に出てくる光景のよう。これでは運休もやむなしという事か。
最終日 天気予報では史上最悪の悪天候はいよいよピークを迎えるという。これでは天気の回復は見込めそうにない。案の定5日連続の運休となり、初日に買った新しいロープウエー券を一度も使わずになってしまった。スキーは満足に出来なかったがその分温泉三昧の日々に救われた酸ヶ湯の5日間であった。午後山を降り青森市内の打ち上げ宴会で盛り上がってツアーは終了した。聞くと6日連続運休した事があったそうで、今回はそれに次ぐ記録だが、二度とこんな記録はご免こうむりたい。井上さんが来シーズンの予約をしてくれたが、来年こそはロープウエー券を使いたいものだ。
未だおまけがあった。帰りの新幹線が1時間以上遅れ、乗り換えの大混雑に巻き込まれ往生した。最後の最後までハプニングが連続した今年の八甲田ツアーであった。
(田原記)