2024年 1月 秋田駒ケ岳・乳頭山(田沢湖スキー場)

秋田駒ケ岳・乳頭山(田沢湖スキー場) 会山行

概要

日程:2024年 1月26日(金)~29日(月)
宿泊:大釜温泉
参加者:安尾(リーダー、後半記録)、常本(サブリーダー、前半記録)

1月26日(金) 田沢湖スキー場にてゲレンデスキー

天候:曇り
 東北・秋田新幹線で田沢湖駅に行き、そこから路線バスを乗り継ぎお昼ごろに田沢湖スキー場に着く。バス内ではスキー客は我々2名だけのようだが、乳頭温泉巡りの客でけっこう混んでいた。バス停(田沢湖スキー場前)からスキー場までは近道ルートで10分位なのだが、発見できず車道標識ルートを重い荷物で20分以上かけてしまった。歩行者への案内表示板の不備(車での標識のみで歩行者には遠回り)を感じ、スキー場のホスピタリティを疑う。
 今日は半日弱しか滑れないが、明日以降の足慣らしのためゲレンデへ。上部はかなりガス模様で、視界は30m見えればといった状態。せっかくの平日スキーで空いていたのだが、恐る恐るコースの端を確認しながら滑る感じだった。夕方には滑り終えてバス停から宿泊地の大釜温泉へ。今回は宿泊地直行でなかったので大荷物での移動やパッキングに苦労したが、宿での心地よい温泉のおかげで疲れを癒すことができた。(常本 記)

1月27日(土)乳頭山(烏帽子岳)

天候:曇り
8:45大釜温泉(770m)…9:30孫六温泉(815m)…12:10~13:10田代平山荘(1275m)-15:45孫六温泉-16:05大釜温泉

 旅館を8時半に曇天の中、出発する。地図で見ると登山道(途中までは黒湯温泉に向かう林道)入口は宿泊地付近にあるはずだが、散策(蟹湯~妙の湯)しても積雪のため見つけられない。結局は宿泊地の大釜温泉の裏手から行くのが正解だったが、15分ほどロスして取りつきへ。先行者がいるようで、新しいシール登行の跡がありその後を辿る。
 先達川沿いの林道をシール歩行すると程なく孫六温泉の「建物」に着く。現在休業中であるが、再建するためのプランを検討している最中とのこと。ここから登山道は黒湯温泉(冬季休業)を経由して乳頭山頂上に行くルートと、田代平山荘を経由するルートとに分かれる。
 後者のルートを選択し、孫六温泉から一気に尾根線に取りつく。ブナ林の中の緩い傾斜をシール登行する。視界は曇天とガスでどんどん悪くなっていく。ただ、先行者シール軌跡と、蛍光ピンクの目印が要所に付いているため非常に助けられる。標高1200m超えたあたりでほぼ平坦地で森林がない地形になる。田代平だ。夏場は湿地なのであろう。ここでもうほぼホワイトアウト状態。とりあえず田代平山荘に行けば安心して休めるかと考え慎重にルートを行く。
 山荘に正午頃に着くと3セットのスキーが立てかけられている。山荘の中で3人のローカル山スキーヤーと対面。貴重な情報交換をする。この時期はなかなか晴天には恵まれないとのこと。明日予定の秋田駒ケ岳について、アドバイスも頂いた。ここで休息しながら天候の様子を見たが、好転は期待できず下山することにする。ローカルスキーヤー達もやはり頂上を諦め先に下山した。
 ほぼホワイトアウトの中、慎重に蛍光目印と登行ルート跡を外さないようにする。平らな地形だけに迷うと面倒になる。尾根線の森林地帯になると、視界も多少良くなりルートも分かりやすくなったので安心するが、意外と時間がかかっている。雪質はさほど良くない上に斜度が緩いため、滑り快適度は正直低い。孫六温泉に着いた頃には15時を回っていた。
 後は先達川沿いの林道を下り、夕日を浴びながら宿の大釜温泉に着いた。(常本 記)

1月28日(日) 秋田駒ケ岳

天候:曇り(標高の高い所はガス)
9:50アルパこまくさ 発…11:30旧スキー場トップ…林道…13:20~14:00八合目小屋-14:50旧スキー場トップ―15:20アルパこまくさ 着

 旅館のすぐ前にあるバス停から路線バスに乗ってアルパこまくさに着く。ここから10人以上の登山者/山スキーヤーが八合目小屋を目指して登っていく。天気は曇りで標高1000m以下での視界は悪くない。雪質もよい。
 旧ゲレンデのトップを過ぎて、林道をショートカットしつつ登っていく。地元スキーヤーによると雪は例年の半分程度とのこと。頭を下げ横に張り出した木の枝の下をくぐりながら木を右に左によけつつ登っていくので、早く進めない。林道の終わりあたりからはガスが濃く、疎らな灌木帯で目標物がなくなり、GPSナビも使用して八合目小屋に到着。小屋で暫く停滞したが、視界は改善せず、これ以上登っても帰りの快適な滑りは期待できないことから、引き返すことにする。
 帰りは木の枝のうるさい滑降を避けて、林道をなるべく忠実にトレースすることにした。しかし雪が風で吹き溜まるせいか道路脇の目印となるカーブミラーの幾つかは完全に埋没しており、林道は結構分かりにくかった。旧ゲレンデのトップからは、視界も確保されて、旧ゲレンデをあっという間に滑ってアルパこまくさに戻った。その後、路線バスにて宿に戻って濃い温泉にて疲れを癒す。(安尾 記)

1月29日(月) 田沢湖スキー場にてゲレンデスキー

天候:晴のち曇り
 この日の予報は朝のみ晴れて、その後は曇りとのこと。再度秋田駒ケ岳を目指して登ることも考えたが、天気は下り気味であり、帰りの電車の便も考えて、ゲレンデスキーとした。
 実際、朝には旅館の前から秋田駒ケ岳最高峰の男女岳の山頂が見えたが、スキー場についてからの秋田駒山頂方向はすでにガスがかかって山頂は見えない。一方スキー場トップから下は良く晴れていて、大きな田沢湖に向かってゲレンデを爽快に滑った。
 一昨日の乳頭山山行の際に田代平小屋で会った地元の山スキーヤーによると、この時期に秋田駒山頂付近が晴れていることを期待するのは難しいとのこと。厳冬期に秋田駒男女岳の頂上から滑るには、山域が高気圧に覆われる一瞬のタイミングを見計らってアタックするしかなさそうで、地元に住んでないと難しいように思えた。ドライパウダーを諦め春スキーとするなら敷居はもっと低くなりそうであるが。(安尾 記)