2022年 4月 唐松岳本谷 個人山行報告

唐松岳本谷

概要

日程:2022年 4月10日(日)
参加者:八木

4月10日(日)

天候:晴れ

八方尾根スキー場 8:50=八方池山荘1837m 9:30…丸山2433m11:15…唐松岳頂上山荘2618m12:25…本谷エントリーポイント2660m12:50-二股15:20-八方第五駐車場16:10

 前日の会山行の金山沢に続き今日は唐松岳本谷個人山行です。朝6時過ぎに小川村ゲストハウス「焚き火」を出発し八方第五駐車場に7時頃到着。ここからゴンドラ乗り場まで20分程歩く。乗り場はかなりの人でゴンドラに乗れたのは9時前になりました。
 リフトトップの八方池山荘から登る人も多く登山者9:スキーヤー1の割合でしょうか。今日も快晴で気温も高いので冬山登山日和です。
 下ノ樺まで来るとガイドツアーの一団が出るところでした。ここでクトーを着けます。ガイドツアーは丸山から無名沢を滑るのかなと思いつつ、こちらはトラバースぎみに登り一団を追い抜きます。
丸山を過ぎると唐松岳や不帰Ⅲ峰の岩峰が見え始めます。不帰Ⅲ峰のルンゼ群は崖に見えます。唐松岳本谷はこちらから見ると北北東の斜面になるので山の影になりよく見えません。
 唐松岳頂上山荘前の登りは少し急斜面なので念のためアイゼンに履き替えます。単独行のお兄さんはクトーのまま登って行きました。
本谷はどのくらいの斜面か分からないので段々ドキドキしてきました。山荘を過ぎいよいよ本谷エントリーポイントに着きました。斜面を覗き込むと以外とそれ程崖の様ではないのでホットします。先行の二人組が丁度支度を終わった所でした。「ココ行かれるんですね」と声を掛けると「テレマークなんですね。私もテレマークしますが、ゲレンデだけです。」「いやいや私も急斜面はアルペンでごまかしてますから。楽しんでください。」とエールを送ります。二人組は華麗に斜面に飛び込んで行きました。
 さて一息ついてまだ時間もあるので唐松岳山頂まで行こうかなと思っていると先程のガイドツアーの一団がドヤドヤと来るではありませんか。グズグズしてると先を越されて折角の斜面がギタギタになる。
 作戦変更。直ぐ支度をしてエントリーポイントに向かいます。本谷と言っても二人並んで滑れる位の幅しかないので早い者勝ちです。幸い先ほどの二人組のシュプールは真っ直ぐ綺麗に落ちているのでそれ程気になりません。さて滑走。アドレナリンが一気に出ます。いやぁ~これぞアルプスという景観の中滑れるのは最高です。斜面に飛び込みます。
雪は少しクラストぎみではありますがまだ締まっていて気持ち良くターンができます。唐松沢出合までの標高差400mはさすがに一気に滑る訳にはいかないです。途中斜度も増して40度位でしょうか。出合まではあっという間ですが濃密な時間です。いやぁ~タマランチ会長!!
 唐松岳沢まで来るとさすがに雪も緩んでストップスノーぎみになってきます。谷も広くなりようやくテレマークする余裕も出てきました。それにしてもこの景観の中滑れるのは幸せです。
 ピーカンなので暑くなってきました。唐松沢は広く長い谷です。1770mまで来ると南滝です。
 南滝はもう割れているので正面の尾根に乗り上げます。その前に一息ついていると先ほどの単独行のお兄さんが滑ってきました。不帰Ⅲ峰のルンゼを滑ってきたそうです。若いだけあって早いですね。先に行ってもらいます。
 南滝を過ぎるとデブリ地帯に差し掛かります。上から湿雪雪崩が落ちてきていて少し待っていましたが絶え間なく雪崩て来るので谷の端っこを急いで通過します。湯の入沢は堰堤の下は沢が出ているので少し上流に登り返してスノーブリッジを渡ります。こういう時テレマークは歩く様に滑れるので登りも苦にならないのが利点です。先行二人組は素足で沢を渡っていました。
林道に入ると雪も切れ始め二股までの長い道のりでスキーを10回以上着けたり外したりでかなり消耗しました。
二股に着いたのが3時を過ぎていて一瞬タクシーを呼ぼうかとも思いましたが、第五駐車場までそれ程の距離でもないので最後まで歩き通しました。4時過ぎようやく到着です。唐松岳本谷滑走は充実感いっぱいで終了しました。
(記録 八木)