蓬峠・苗場山山行報告
概要
日程:2022年 3月 5日(土)~ 6日(日)
参加者:阿部(CL)、藤澤(SL)、猪俣(会計)、八木(記録)、 常本(記録)
3月 5日(土) 蓬峠
天候:晴れ
越後湯沢宿泊地7:00=除雪最終地点(610m)7:40…蓬新道登山口(800m付近)9:00…標高940m付近9:40…蓬新道(1200m)10:30…稜線コル(標高1440m)11:30‐標高940m付近12:40‐除雪最終地点13:10
前夜の3月4日(金)夜に2台の車で分乗して越後湯沢に向かう。宿泊明けの7時に宿を出発。蓬峠の入り口にあたる土樽の最終除雪地点に向かう。7時半位に到着したが、既にスペースは満車近い状態。多分、8時到着では「満員御礼」になりそうなので、今後計画する人は気をつけたい。
天気は快晴。しかし、気温は高くて前日の降雪もなく雪質は期待できそうもない。準備終了後に蓬沢添いの林道を進む。標高940m付近から林道を離れ、登山道添いの尾根線を登る。雪質はモナカ状で予想通り滑り期待度は低い。2年前に同様のツアーに来た際は登山道ルートではなく、そのまま林道添いに300m位進み登山道に向かって急斜面を登った。この時はアイスバーンの急斜面に難儀して早々の撤退となった。今回の登山道添いのルートは危険な急斜面は殆どなく、稜線の雪庇に気をつけるぐらいだった。やはり、登りは登山道ルートが正解のようである。
1200m付近で登山道沿いに蓬峠に行くか、稜線のコルに向かうか選択する場所になる。今回は下山後の長い車移動があるので、より短いコルへのルートに決断して蓬新道ルートを離れる。コルの直下には多少の雪庇が発達していたが、ルート取りで雪庇直下を回避できそうと判断する。そして、11時半頃に稜線のコルに到着。展望は好天に恵まれて素晴らしい。
滑降の準備した後、登りルートを外して西方向に滑る。重たいモナカ雪に難儀するが、雪質が良ければ斜度も丁度よくいい斜面だ。12時半位に蓬新道に合流し、少々の休息後に出発する。後は、滑りの悪い長い緩斜面を滑るのみ。長く感じた区間だったが、13時過ぎに無事到着。滑り快適度は低かったが、快晴の春スキーで雪山の景色を堪能できた。 (常本 記)
3月 6日(日) 苗場山
天候:雪
小赤沢地区センター755m8:00 …三合目1300m11:00…1520m付近12:00…滑走開始12:05―三合目1300m12:30―小赤沢地区センター755m13:55=萌木の里14:40
萌木の里を7時過ぎ出発。雪が降りしきり国道405号はかなりの雪が積り千尋の谷にはガードレールもなく、また途中の急坂は消雪の為大量の水が流れ、川と化し本州では最難関の凄い道です。小赤沢地区センターに7時40分着。集落は雪に埋もれている感じでした。
前回2018年は雪で1700mのところで敗退だったが、今回のリベンジ戦もかなりの雪で苗場のテーブルトップまで行きたいところだがどこまで行けるか・・・
前回は林道を1km程車で入れたが、今年は大雪でほとんど除雪されていないので国道脇の地区センターからの出発。出だしから厳しい戦いとなった。少し入った別荘地から奥は全く除雪されていないので最初の雪壁を乗り上げる。この林道は、前回帰り道が凍結していてブレーキを掛けても止まらず危うくコースアウトする所でヤバかった事を思い出す。苗場は試練の道が多い。
林道を更に進み小赤沢登山口から登山道沿いを進む。小赤沢川の徒渉地点は前回寡雪で苦労した所だったが今年は難なく渡れました。徒渉後前回と同様に左側に回りながら壁にジグを切りながら尾根に上がり第一の難所を突破しました。この後夏道より左にずれた為少しアップダウンのある箇所を通過。このズレが後々下りコースの判断を誤らせる結果となった。三合目からは尾根の左側か沢を進むかで沢を詰めて進みました。
雪は降り続き沢の出口1500mを越え四合目付近まで来ると視界も悪くなり残念ながらここで登り終了としました。今年も苗場の女神は微笑まずでした・・・
そそくさと支度して滑走開始。雪は軽くていいが雪崩の危険もあり慎重に滑る。三合目の登山口から下は、行きのトレース沿いはアップダウンがあり面倒な感じがあったので沢沿いに行っても地図上は大丈夫そうなのでそのまま進む事とした。ところがこの沢が大変な所で穴が至る所にあり崖でかなり危険な箇所を際どくトラバースしたりで、右往左往しながらも何とか突破はしました。今年は大雪だったので何とかなりましたが寡雪の年だと確実にアウトでした。
よく分からない沢は安易に入ってはダメだという教訓を再認識しました。ヤマレコを見てもこの沢を滑った記録はなく、登山道沿いか林道を滑っているのでこの沢は絶対入っていけない所でした。ひやひやしながらも何とか登りのトレースに合流して林道を下り小赤沢まで滑り降りました。
この天気で流石に我々以外誰とも会いませんでした。車に戻ると30cm以上積もっていました。
萌木の里に戻り温泉に浸かりましたが冷えた体はなかなか温まりませんでした。朝頂いたお弁当は結局持ち帰り冷えたおにぎりは食堂で温めて頂きしみじみと食しました。ここでようやくホッと出来たひと時でした。
山スキーをやっているといろんな試練がありますが、少し大げさですが生きて帰ってきたという充足感も一つの魅力なのかもしれません(笑)
(八木 記)